大雑把に霊界通信の類いの年代をまとめてみました。
--18世紀--
スウェーデンボルグ
1745年(延享2年)、イエス・キリストにかかわる霊的体験が始まり、以後神秘主義的な著作を開始。延享2年は暴れん坊将軍の時代です。天国と地獄がおそらく最も有名です。
--19世紀--
1820年(文政3年)
平田篤胤が書いた「仙境異聞」は江戸時代に天狗の元で修行した寅吉少年が語る異界の様子を記したものです。
仙境異聞の冒頭に「文政三年十月朔日夕七時なりけるが、屋代輪池翁の来まして、山崎美成が許に、いはゆる天狗に誘はれて年久しく、其使者と成たりし童子の来り居て、」とあるのでこの頃かと思われます。
1839(天保10)年
筑前国(福岡県)志摩郡伎志浦にて当地で死亡した元加賀藩の武士が岡崎家の信太郎という子供に懸かり、幽魂問答をします。
1852年(嘉永5年)
幸安仙界物語第一巻の冒頭に「和歌山西瓦町南側裏に島田幸安重信とて、当嘉永五壬子年齢十八才に相成、医業を学び居候者あり」とあるので、参澤明が島田幸安に色々と質問し幸安仙界物語を記したのはこの頃かと思います。
1870年(明治3年)
上野国(群馬県)前橋藩士富田政清の娘・鎧(春と改名)に長壁神社の神(木花咲咲耶姫命)が姿を現し、長壁大神や日本の神々と交流する春の様子を父の政清が日記として記したものです。富田日記が有名です。
1873年(明治6年)頃
インペレーター = モーゼス
自動書記で、インペレーターという霊からの通信を受け取り始める。
インペレーターの霊訓が有名です。
1880年頃(明治13年頃。)
マイヤース
師であるヘンリー・シジウィックらと共に心霊現象研究協会(SPR)を創立しました。
死後、カミンズ霊媒に懸かって「永遠の大道」「個人的存在の彼方」を記します(霊媒が自動書記)。
明治初期~中期
宮地水位(1852年(嘉永5年) - 1904年(明治38年))が異境備忘録をいつ記したのかはわかりませんが、おそらく明治20年(1887年)前後の数年に渡ると思われます。
明治初期~中期
1863年(文久2年)-1907年(明治40年)を生きた明治時代の霊能者、超能力者の長南年恵。
淺野和三郎が書いた長南年惠物語というのが有名です。
1892年(明治25年)
艮の金神 = 出口なお
大本教 大本神諭自動書記開始
--20世紀--
1913年
アーネル&アストリエル&ザブディエル = G.V.オーエン
ベールの彼方の生活自動書記開始
1916年(大正5年)頃
小櫻姫神 = 浅野多慶子
正確な年代はわかりませんが、小櫻姫物語の序文に淺野和三郎が「妻多慶子が霊媒の力を発揮し始めたのは1916年(大正五年)頃」と述べています。
小櫻姫物語の出版は1937年(昭和12年)です。
1917年(大正6年)頃
J・M・S・ワードの幽界行脚と死後の世界は「1916年4月に第一次世界大戦で戦死を遂げたワードの実弟レックス中尉を幽界に訪問して蒐輯した材料を整理し、一巻の書物にしたもの」とありますので、大体1917年(大正6年)頃の執筆と思われます。
1918年(大正7年)
アーサー・コナン・ドイルが最初の心霊主義に関する著作『新たなる啓示(The New Revelation)』を著します。
ドイルは死後ホワイトイーグルの後見で降霊会に現れて(霊媒はグレース・クック)その様子が「コナン・ドイル―人類へのスーパーメッセージ」という本に収められています。
1918年(大正7年)
伊都能売神 = 出口王仁三郎
伊都能売神諭自動書記開始
1920年(大正9年)
シルバーバーチ = バーバネル
1920年頃からシルバーバーチと名乗る霊の言葉を伝える降霊会を開くようになる。
シルバーバーチの霊訓が有名です。
1921年(大正10年)
艮の金神、伊都能売神 = 出口王仁三郎
霊界物語の執筆開始
1930年(大正19年)頃
ホワイトイーグル = グレース・クック
グレース・クックは少女時代から霊媒として活動していたと言われていますが、ホワイトイーグルを指導霊として「霊性進化の道」や「秘儀への道」などを記したのはおそらく1930年(大正19年)頃だと思われます。
ホワイトイーグルはシルバーバーチを同志と呼んでいました。
1944年(昭和19年)頃
天之日月神 = 岡本天明
1944年(昭和19年)頃から自動書記が始まったと言われています。