「川越style」

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フライパンの上には具材が入れられ熱せられている。

じゅうじゅうと音を立てて、香ばしい香りが立ち込めます。

と、そこに・・・麺を投入。いや、今確か、麺がお湯から上げられ水で締められていたはず。。。

他の焼きそば屋さんで見られないような工程があって、

その新しさ、どーもの焼きそばの真骨頂に期待感が高まる。
フライパンの上では茹で麺と具材が一体となっていきます。

もうすぐ完成する。。。見守っていました。


お店は川越駅からも本川越駅からも行くことができ、中間くらいの場所にある。

クレアモールからだと、広場になっているクレアパーク横から道を進んでいくと道沿い、

あるいは逆の八幡通りからは、八幡宮斜め向かいにあるPHASEの道を入っていきます。

落ち着いた通りにあるのが、2015年2月にオープンした

「焼きそば居酒屋どーも」です。

(クレアパークの横の道を入っていく)




場所としてはまさに「うらかわ」エリアで、脇道のあちこちに個人店が点在している。

うらかわというと、カフェや飲食店に雑貨店にと、素敵なお店の印象が強いですが、

その中に気軽な焼きそば屋さんがあることがまた、うらかわの魅力でもあります。

お店の方がお昼ごはんにふらっと来たり、テイクアウトで持ち帰ることも日常的な光景。

お客さんは男性中心かと思いきや、どーもの萩原さんは

「女性のお客様も多いんです」と話す。

全席禁煙というのも女性が入りやすいのかもしれません。(お店の外に喫煙スペース)

いろんな種類の焼きそばがあり、

「焼きそば居酒屋で変わった焼きそばを食べた」という口コミが人の興味を誘い、

今川越でじわじわ広がっています。









ランチ焼きそばは、

・どーも特製ソース焼きそば

・小江戸の醤油焼きそば

・有機トマトのナポリタン焼きそば各¥500(税込)
トッピングが数種類にセットもあり、サイドメニューに餃子なども用意。

どーもの焼きそばといえば、特長として蒸し麺ではなく生麺を使用していることが一番に挙げられます。

なので焼きそばを作る工程に、

麺をお湯で茹で上げた後に水で締めるというものがあり、

それを経てからフライパンの上で具材と合わされている。

通常の作り方よりもずっと手間がかかって作られています。


そして焼きそばのお店というと、

厨房に大きな鉄板が鎮座して調理されている風景を思い浮かべますが、

どーもの店内を見回してもどこにも鉄板は見られない。

実はそこにどーもの焼きそば作りの細かい気配りが隠されています。

例えば屋台の焼きそばのような形だと、一枚の鉄板で調理すると、

いろんな味を作ろうとすると味が混ざってしまうので一種類の味しか作れません。

どーもは数種類の焼きそばを作り分けるために、

味ごとにフライパンで調理しているというこだわり。

フライパンで麺と具材が合わされ、最後に鉄板の上に焼きそばを乗せたら完成。


ジュウジュウと音を立て湯気が立ち上がる、どーもの太麺焼きそばが次々と出来上がります。

焼きそばの具材には川越野菜がたっぷり、

醤油焼きそばに使う醤油は川越の松本醤油商店さんのもの。川越にこだわるお店でもあります。




(ライス、餃子がついたセット)


斬新なのがナポリタン焼きそば。

焼きそばというと男メシというイメージもありますが、

ナポリタンはパスタ屋さんに引けを取らない美味しさで、女性に人気。




ソース焼きそばに使うソースは、都内にあるトキハソースのもの。

一般的にソースは乾燥野菜の粉末から作られますが、

トキハソースさんは多種類の生野菜からじっくり仕込んでソースを作っている。

甘み、コク、深みが感じられるソースで、焼きそばとの相性もぴったり。


(目玉焼きトッピング)


川越で太麺焼きそばといえば、B級グルメでありソウルフードでもあり、

小江戸川越観光親善大使の阿里耶さんが太麺焼きそばのテーマソングを作って歌っているくらいで、

さつま芋や鰻と並んで川越になくてはならない食べ物。

「まことや」さん、「みどりや」さん、「小峰商店」さん、

昔から親しんで贔屓にしている太麺焼きそばのお店があるのではないでしょうか。

あるいは他の飲食店でも、川越では焼きそばを太麺焼きそばで提供するお店は多い。

川越の太麺焼きそばは、味はソース。

老舗的に昔から営むお店がある一方、

誰も想像していなかった太麺焼きそばの新店のニュース、どーも。

ソース、塩というお馴染みの定番のみならず、和も洋もいろんな味を展開し、

その発想力にも驚かされます。。。

(夏には汗をかくような辛いものをと、ガパオ風焼きそばを提供していました。

「エスニックの焼きそばをやりたかった」と語る萩原さん)

麺でエスニックというと、

ベトナムのフォーやタイのタイラーメン、マレーシアのミーゴレンなどがありますが、

ガパオ風焼きそばはエスニックであり、どこの国にもないようなオリジナルの焼きそばでした。


このような、萩原さんの焼きそばに対する意欲的な姿勢を見ていると、

焼きそばも新時代に突入したことが感じられます。

今までの焼きそばというと、ソースならソースだけという単品提供のため、

どちらかというと頑固職人のような見え方もありましたが、

萩原さんが次々に展開する焼きそばは、

頑固とは一線を画す柔軟性で、クリエイターのような姿を思い浮かべます。


どんなアイディアでも実現してしまえるのは、この麺があるから。

圧倒的な麺の美味しさという地面の固さの上にアイディアをまぶし、

新時代太麺焼きそばをひっさげて登場したどーもは、

実はそのバックボーンには、他には真似ができない核がありました。

萩原さんの実家は、川越の仙波町で製麺所を営んでいます。

川越駅東口を出て、川越街道にぶつかる三番町交差点を越え、

道なりにずっと進んでいくと見えるのが萩原製麺所。

現在はお父さんが経営している会社がそこにあります。

萩原さんの祖父が起こした会社で、創業から60年以上。

もちろん今でも朝から麺を作り配達しと、忙しい日々を送ります。

今は飲食店、会社、病院など業務用に麺を卸しているのがメインで、

卸しているお店などを聞くと、川越の太麺焼きそばを支えているのは

萩原製麺所なのではないかと思うほど、いろんな場所に麺を卸している。


どーもの麺に関しては、萩原さんが考える太麺やきそばのイメージに合わせて、

粉の配合にしても、水分量、麺の太さにしても、

お父さんと相談しながらオーダーメイドで作られています。

粉は北海道産を主体としていくつかの種類をブレンドしたもので、

国産小麦100%、全粒粉の麺という良質のものを確保することができます。

そういうことができるのは実家が製麺所だからこそ。

他にはない強みがここにあります。

どーもはいわば、製麺所直営・直送のお店であるとも言え、

この形は川越では他にも例がある。そう、本川越駅前にあるラーメン「頑者」と実家の製麺所です。

ちなみに、業務用がメインということですが、

製麺所では在庫があれば小売もしています。

うどんにしてもラーメンにしても、製麺所出来立ての直売も見逃せません。

さらにもう一つ。

スーパー等で販売されている焼きそばの麺は、製麺されてから一度火で蒸されていますが、

(それによって家で調理する時に、いきなりフライパンに投入しても大丈夫なようになっている)

どーも用の麺は蒸されることなく、生麺でお店に来てここで茹でられています。

焼きそばを提供しているお店はほとんどが蒸し麺で、

生麺を使っているのは川越でどーもが唯一だと思います。

萩原さんが大事だと話す麺の水分量は、

焼くだけでなく「茹でる」ことを意識しての細かい計算で作られていて、

聞いているとそれは、ラーメン屋さんやパスタ屋さんの話しのようにも聞こえてきます。。。

どちらかと言うと生パスタに近いかもしれません。

どーもの萩原さんは生まれも育ちもこの仙波町。

小さい頃から自家製麺を食べ、家の製麺所の手伝いをしたり配達に付いて行ったりしていたと振り返り、

麺と共に歩んできたこれまで。

飲食店で働いていたのも麺のお店、パスタ屋さんで、

この時の経験が今の洋の焼きそば、ナポリタンなどにも生かされている。

その後、パスタ屋時代の上司が独立して千葉で焼きそば店を開業する時に、

「手伝ってくれないか」と誘われて一緒に立ち上げることに。

全てが今の萩原さんに繋がり、形作られているようなキャリア。

千葉の焼きそば店では、店内自家製麺でお店オリジナルの麺を作っていたと言います。

そのお店で店長として3年働いたのち、故郷川越で自分のお店を開くことを決意した。


「川越にしかないもの、川越でしかできないもの」

と考えて元パスタ屋、実家が製麺所、

二つの強みで川越らしいものとして、太麺焼きそば店をオープンしました。

どーもを切り盛りしているのは、萩原さんと妹さんの二人の兄妹。

つまり製麺所も家族経営で、お店も家族経営と、アットホームな雰囲気はまさに家族から生まれている。


ランチはシンプルな焼きそばを低価格でと意識しているどーも。
ランチでも十分どーもの焼きそばの真髄、新しい価値は感じられますが、

どーもの本領発揮といえば、やはり夜。夜に来てこそ、本当のどーもを知ったと言えるかもしれません。

ファーストフードという既存の太麺焼きそばのイメージをがらりと覆す、

川越の新世代太麺焼きそばが登場します。

店名にあえて「居酒屋」という文字を入れる逆転の発想で、

気軽に入れる雰囲気を作り、夜は豊富なメニューを用意しつつ、

そしてなんと、太麺焼きそば自体も昼とはまた違う本格的な様相になっていくのです。

「ランチは手軽に食べられることを意識して、

そして夜は本格的にがっつり食べてもらえるように」とランチよりも具材も多めにし、

定番としては、

・どーも特製具だくさんソース焼きそば

・ガーリックバターチキンの焦がし醤油焼きそば

・有機100%トマトのチーズオムナポリタン焼きそば

・たっぷりあさりのペペロンチーノ風焼きそば

・半熟卵の激辛豚キムチ焼きそば

それに、昼にはない太麺焼きそばや季節限定焼きそばも登場します。




焼きそばがこんなに多種類あるお店は川越にない。

バラエティー溢れる焼きそばメニューが並び、しかしアイディア先行ではない、

実家が製麺所という安心感で全てのアイディアが成立し、

斬新なアイディアにわくわく感が高まっていきます。

この時は秋ということで、秋なすなどの焼きそばがありました。

結果的なことを先に書くと、夜は数人で行った方がより盛り上がると言いたいです。

なぜなら、1種類の太麺焼きそばをいただくよりも、

数種類の焼きそばをみんなでシェアしながら食べることで、

いろんな味を食べ比べてでき楽しい体験になるんです。

今振り返っても、焼きそばであんなに盛り上がれるとは思ってもみませんでした。。。

たこ焼きパーティーならぬ、太麺焼きそばパーティーは、

今までなぜなかったのだろうというくらい川越らしいとも言えます。

たこ焼きパーティーならいろんな味があって、

中には朝鮮的な変り種があってこそ楽しかったりするものですが、

ソース・塩だけでなく、いろんな味の美味しい太麺焼きそばが誕生した今こそ、

川越で楽しみたいパーティー。


この夜、どーもの太麺焼きそばを堪能しようと集まったのが、気が置けない仲間5人。

いろんな川越のイベントを支えている面々でもあり

(川越パンマルシェ、川越Farmer'sMarketなどなど)、その一人には、

一番街でバウムクーヘン専門店を営むノリスケさんもいて、

バウムクーヘンと並んで麺大好きを自認するノリスケさんは、

川越の新感覚どーもの焼きそばに期待して来ていました。

川越style

(「バウムクーヘンのノリスケさん」ゆっくり育っていく制作工程を

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11478384852.html


焼きそば以外にもいろんなメニューがあり、

自家製ジャーマンポテトサラダ、

和風大根サラダ、

ぼんじり鉄板焼き、

鶏の唐揚げ、

羽付き焼き餃子、

あさりとトマトの酒蒸し、

明太ぽてともち、

揚げ出し豆腐、

お芋とお菓子アイスクリーム添えなどなど。




お酒は川越のCOEDOビールに地酒鏡山を用意。

そして目を向けたいのは黒板メニュー。

地元産を使うことに意欲的などーもは、

焼きそばの具材に加えて、旬の川越野菜を使った一品料理も日々提供しています。

珍しい食材でもあるマコモタケの記載も。

焼きそばの前に「黒板のものを一通り注文しよう」と、

ルッコラのサラダに、なすとしいたけのからあげ、焼きマコモタケを頼み、

その一品料理たちに、どーもは焼きそばだけではない、

他の料理もみな美味しいお店であることを実感しました。





上記マコモタケを食べた事あるでしょうか。もう今年の収穫は終わり、手に入らないかもしれませんが、

スーパー健康フードであるマコモタケの生産者も川越にいるのです。

かわごえ山里マコモタケの谷道さんは代表的な生産者で、

そのマコモタケは川越各地で販売され、

10月のアースデイ・イン・立門前といったイベントなどで直売も行っていました。


(「アースデイ・イン・川越立門前2015」10月4日蓮馨寺・熊野神社・旧鶴川座・旧川越織物市場

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11632764077.html

川越の新たな農産物として定番となっていくと期待されるマコモタケ。

一同初めて食べるマコモタケの意外な美味しさに感動しつつ、

「いつ焼きそばにいこうか??」と自ら焦らすように太麺焼きそばの注文を先送る。

サラダなどを食べながらも、焼きそばメニューを見ては、

「これも美味しそう」

「いや、こっちも美味しそうだよ」

「え!なにこれ!どんな味なんだろう」

「う~ん、悩んじゃうね」と焼きそばの話しが尽きません。

始めの焼きそばに選んだのが、餃子風焼きそば。



(ノリスケさんも「美味しいね!」と太鼓判)
餃子風焼きそば、話題性で頼んだ焼きそばは、しっかり餃子の味がして、

その味わいにやはりここでも「麺が美味しいね~!」と声が上がりました。

ガパオにしても餃子にしても、本来ならご飯に合わせたいものですが、

これがどーもだと麺にも合ってしまう。


どーもの太麺焼きそばの味を知った一同は、

ここからは堰を切ったようにこれもあれもと次々と他の焼きそばを注文していく。

数種類まとめて頼んでみんなで少しずつ食べていくことに。

きのこ、豚キムチ、秋なす、3つの鉄板がテーブル上に並ぶ光景はなんだか壮観の絵です。






「私はこの味が好きだな」

「自分はこれ!」とそれぞれの好みが分かれ、たくさんあることで自分のお気に入りを発見できる。
ソースや塩が焼きそばの味と思っていた一同は、

どーもの多彩な焼きそばに焼きそばの新たな世界に引き込まれていくようでした。


いろんな料理を食べ、呑み、何種類も焼きそばを楽しんでお腹いっぱいになった頃、
〆の一品に頼んだのもやはり、焼きそばだった。
どこかでみなあの焼きそばの存在は意識していたはず。
だけれどせっかくどーもに来たのだから変化球でいきたい気持ちもあって、

あえて避けていた部分もあった。
最後の最後に、

自分たちの心に正直になって川越人として求めていた焼きそばにたどり着きました。
この夜を締めくくるにふさわしい、川越の新時代太麺焼きそば、

ソースです。


結果的に頼んだ太麺焼きそばは、5つ。

5人で5つなので一人一皿という計算ですが、

みんなでシェアすることで一人で5種類の焼きそばを堪能することができました。

始めのつまみに焼きそば、そして〆にも焼きそば、
楽しい太麺焼きそばパーティーでした。

みんなで納得したのはやはり、「麺が美味しければ、なんでも美味しい」ということ。

川越のソウルフードは進化していると実感した夜なのでした。


萩原さんは、「これから焼きうどんにも挑戦したい」と語り、

そこに秘められた思いとは、

小さい頃から製麺所のうどんを食べ、

お母さんなどがうどんをサラダうどんにしてくれたり、

ミートソースをかけたものを作ってくれたり、うどんには特別な思いがあるのだという。

これからいろんな形で麺の展開をしていき、

川越の麺文化をさらに発展させていくお店です。


「焼きそば居酒屋どーも」

川越市脇田町13-2
049-224-9800
月・火・木~日
ランチ 11:30~14:30(L.O.14:00)
ディナー 17:30~23:00(L.O.22:00)
定休日水曜日




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