うまく他の子の輪に入れず、でもそれを周りに知られまいと必死に取り繕う我が子。

でも、当然いつもと違う我が子の態度にコーチや他のママ達も気付きます。
「どうしたの?」
と聞かれる度に、
「寒くてテンション下がっちゃったみたい」
「ちょっと風邪気味で」
と、嘘ではないけど本質でもない答えを返しながら少し時間をおいて、私は我が子にこんな言葉をかけました。

「我が子は悪くない。
今ここで少し上手くいかなかったからって、
全く問題ない。
我が子には他にお友達がたくさんいるし、
スポ少だけが世界の全てじゃない。
我が子の世界はもっともっと広いから。
だから大丈夫、絶対に大丈夫。」

最後、もはや何が大丈夫なのかわからないなと自分でも思いながら、でもやっぱり大丈夫なのだと思いながら、私は我が子に声をかけて、最後にこう言いました。

「別にスポ少、我が子が嫌なら辞めても良いんだから。スポ少だけが世界じゃないだから」

いつも自主練をしなかったりヤル気のない態度の時に、半ばキレ気味に正論の影に隠して出てしまう私の本音の
「それならスポ少辞めたら?」ではなく、
別にスポ少に固執しなくても良いんだよという選択肢の一つとして。

我が子は黙って聞いていました。

私の声掛けが我が子にどう伝わったのか。
それは我が子にしかわかりません。
私は自分が子供の頃かけて欲しかった言葉を我が子に伝えたのです。
とりあえず、大丈夫って言って欲しかった。
根拠なんてなくても、力強く大丈夫って言って欲しかった。

その後、集合時間になり我が子はウォーミングアップの中に入っていき、それが終わる頃にはいつもの我が子に戻っていました。

もうちょっと続きます。
続きは、また明日。