もなか推し

 

ちょっと遅いが紅白のYOASOBI圧巻でしたね。

 

もともとYOASOBI好きだったので、楽しみにしていたんだけれど、曲名がアイドル、だったこともあって、日韓のアイドル総出演でダンサー務めてくれて、踊っているアイドルたちの口が歌詞を歌っているのを見て、あ、みんなほんとに楽しく参加してくれているんだ、とちょっと感動。

 

誰とは言わないが、毎年演歌歌手のバックでアイドルが踊っているけれど、ダンサーさんは拍が取りにくそうだし、歌手の方は自分の歌唱に集中していて今一つどちらも得していない気がする。

 

で、「推し」についてちょっと話したいのだが、知り合いの親戚の子にちょっと困った「推し活」を繰り広げている子がいる。

 

「子」と言ってももう30歳過ぎているのだが、高校生の時に不登校になり、通っていた私立の高校から通信制に編入。何とか高卒の資格は得たものの、バイトするわけでもなく、専門学校に入ってみたが、4年在籍して結局通えなくて中退。精神科にも通院してみたが、合わなかったようで本人が拒否。

 

なんか困ったねー、状態の10代、20代を経て、父親の伝手でバイトを始めたところ、何とか続いているので、家族も一安心、といった子なんだが、彼女が最初夢中になったのは、SMAPである。

 

香取慎吾君の大ファンで、CDを買い、グッズを買い、テレビや映画は全部チェックし、話すことは慎吾君のことばかり、という時期があったわけだが、これは周囲も別に困っていない。と、いうか、こういう子結構よくいる。

 

周囲もむしろ、何かに興味を持つのはいいことだ、と喜んでいた節もある。

 

私も友人も香取君のファンなんだ、くらいにとらえていたのだが、彼女の場合はここからちょっと違ってくる。

 

彼女はコーヒーが好きで、お小遣いでカフェ通いをしていたわけだが、スタバの男性店員さんに一目ぼれしてしまい、通い詰めるようになった。

 

通い詰める、と言ってもアプローチして友達になるとか、告白する、というわけではなく、ただただ見て愛でるだけ。

そして家族やSNSに「今日〇〇さんは髪の毛を縛っていた」「ピアスをあけたらしい」とつぶやきまくるのだが、彼はフツーの店員さんである。

 

そのうち彼が店からいなくなった。店の人に聞いたところ、転勤、というか店を異動したらしく、そうなると、自宅近くのスタバじゃなくて、片道1時間かけてその彼のいる店までコーヒーを飲みに行く。

 

このあたりで、私たちとしては困惑するのだ。ちょっとおかしくね?、と。

 

ただ、中高生の頃はこういう感じの子がいなかったわけでもない。

クラスにちょっとかっこいい男子がいたのだが、ほかのクラスからも女子が見に来たりしていた。

別にお付き合いできるとかは期待していないのだが、疑似アイドル的にキャーキャー言うわけである。

 

あれは10代で、学校という身元が保証されたくくりの中だったから成立した「推し活」であったのか。

 

幸い、スタバ男子へのストーカー行為は肝心の彼が店に出なくなったのと、彼女が(交通費+カフェ代)金銭的に続かなくなって終了した。

 

 

それから彼女は真面目にバイトをしているわけだが、最近彼女のSNSがまた妙なことになっている(友人がたまにチェックしている)

 

と、ある社員男性の名前が大量に出てくるわけだが、彼は既婚の販売員さん。

 

気さくな人らしく、彼女にも毎日声をかけてくれる(多分ほかのパートさんたちにも声掛けはしていると見た)

 

彼女は毎日彼に夢中で職場でも彼の名前を連呼しているようで、ほかの社員さんとかパートさんからもからかわれているみたいだが、これちょっとまずいのでは。

 

すでに30代半ばとなった彼女ではあるが、純粋にその社員さんを「推し」ているだけで、一緒にご飯を食べに行こうとか、のみに行こうとか、デートしたい、ということはないのだ。

 

ただ、ただ、アイドルみたいにキャーキャー言いたいだけなのであるが、年齢とか、立場とか、いろいろ不味い。 

 

同じ職場なのでストーカーにはならないけれど、彼のことならなんでも知りたいので、本人や周囲の人たちにいろいろ聞きまくっているようだ。

 

うーん。

香取慎吾への「推し活」行為は全く問題なかったので、また、香取君に戻っちゃくれまいか。

 

香取君もおっさんになったので、媒体への露出が控えられている関係で彼女のファン魂が今一つ不完全燃焼だったのか。