私は、今まで京大病院、福井赤十字、関西医大、天理よろづ相談所病院などで、皮膚癌や皮膚外科を専門にして診察してきました(もちろん、その他の皮膚疾患全てを診ています)。
しかし、町の皮膚科医院では大きな手術はいたしません。皮膚腫瘍を良性か悪性か適切に診断することと、リスクの小さい小手術を手がけるというのが、医院の役割となります。
そこで必要だと考えたのが、高周波メスのサージトロンです。

写真がカートの上に載ったサージトロンです。
サージトロンは、例えて言えば、まるでニクロム線で発泡スチロールを切るように、皮膚や皮下組織を切開することができます。そして出血もほとんどありません。レーザーなどでは組織を焼いて取り除いてしまいますので病理検査ができませんが、サージトロンは病変を削ぎ取る形になりますので、それを検査することができます。悪性腫瘍を取り扱ってきたものとしては、やはり取り除いたものの病理検査はしておきたいところです。
開院してから、既に何例かサージトロンを利用して治療しています。

そういえば、天理勤務時代にサージトロンの講演をしたことがありました。

2012年9月1日 第27回日本皮膚外科学会(盛岡)
「皮膚外科領域におけるサージトロンの有用性」 ー新機種サージトロン・デュアルの使い方ー
是枝 哲

この日本皮膚外科学会には、富田林病院の中川浩一先生や名古屋のSSクリニックの柴田真一先生など、サージトロンの愛好家がいらっしゃいます。
小さい医院でも、小さいなりの皮膚外科をやっていこうと思います。

これえだ皮フ科医院
院長 是枝 哲
http://koreedahifuka.com