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「橋下×羽鳥の番組」小林よしのり氏の言い分がおかしい

先日放送された「橋下×羽鳥の番組」を観た。
 
小林よしのり氏が論客として登場したので、
面白い討論になると思っていたのだが、
橋下徹氏との議論がなかなか噛み合わず、
消化不良の内容だったように感じた。
 
 
小林よしのり氏と言えば、台湾論や天皇論などで、
いつも鋭い指摘をされていて、
そこらの学者やコメンテーターよりも、
よほど価値のある存在だと思っていたのだが、
この放送の中で、特にTPPに関する話題では
小林よしのり氏の意見には
疑問に感じる部分が多かった。
 
 
TPPの全体像に関しては、
公開されていない部分も多いので、
TPPそのものに賛成か反対かを
議論することは難しいのだが、
「自由貿易」の一点だけに限れば、
輸入輸出ともに関税をゼロにすべき、
というのが私の考えでもある。
 
まあ、現実的に考えれば、
いきなり関税ゼロというのは
さすがに無理があるだろうが、
最終的なゴールをそこに定めて、
少しずつ関税を撤廃してゆくことが
今後の経済発展につながるはずだ。
 
 
橋下氏は、どちらかと言えば
関税撤廃に賛成の意見だったが、
小林氏は関税撤廃には反対で、
保護貿易を推進する意見だった。
 
 
しかも、その理由として、
自由貿易は弱肉強食の世界で、
海外の安い農作物が入ってくれば、
日本の農家はやってゆけない、
弱者は守らなければいけない、
という主張。
 
 
この理屈はおかしくないか?
 
 
一般的なビジネスで考えれば、
安くて良い商品が出てくれば、
高くて悪い商品が売れなくなるのは
当たり前のことで、
高くて悪い商品を売っている業者を
保護しなければならないなんて、
誰も言わないだろう。
 
そして、安くて良い商品が出回ることで、
より多くの消費者が喜ぶことにもなる。
 
もし、安くて良い商品を規制すれば、
多くの消費者にとって、
不利益となることは明らかだ。
 
 
本当の意味での弱者救済を考えるのなら、
より多くの人達が安くて良い商品を
買えるように関税を撤廃すべきだろう。
 
明らかに農家の人達よりも、
安くて良い商品を求める消費者の方が
多いのだから。
 
 
また、仮に関税がゼロになったとしても、
すべての農家が廃業するとは思えない。
 
例え、海外産の農作物より高額でも、
それに見合うだけの品質やブランドなどの
価値のあるモノを生産し続けていれば、
充分にやってゆけるだろうし、
むしろ海外への輸出を増やして、
より大きな利益を出すことも可能だろう。
 
 
もちろん、高くて品質の悪い農作物しか
生産できない農家は廃業してしまうだろうが、
その方がより多くの国民にとって、
特に弱者と呼ばれるような人達にとって、
より良いことではないだろうか。
 
 
国産だろうが海外産だろうが、
安くて良いモノが喜ばれるのが明らかで、
生産者視点だけで弱肉強食と
批判するのではなく、
より多くの国民の立場でもある、
「消費者としてどちらが望ましいのか」
という視点を忘れてはいけない。
 
 
もちろん、消費者の目線として、
安い海外産よりも、高い国産の方が良い、
という人は、そちらを選べば良いだけで、
選択肢が増えることに大きな意味がある。
 
 
なかには「食の安全に不安が、、、」
などという人もいるけど、
それは関税撤廃とは全く別の問題であり、
それぞれ別々で考えるべきだろう。