パワハラで弘大教授2人戒告

 弘前大学(遠藤正彦学長)は29日、40代の男性准教授に対しパワーハラスメント行為があったとして、同じ学部に所属する、共に50代の男女2人の教授を弘大のハラスメント防止等に関する規定に基づき、24日付でそれぞれ戒告の懲戒処分にしたと発表した。会見した藁科勝之総務担当理事は「大学の教員としてこの様な行為があったことは残念であり遺憾」と述べた。
 藁科理事によると、2004年の4、5月に開かれた翌年度以降のカリキュラムについて検討する会議の席上で、教授2人は科目の設定をめぐって対立した准教授に対し、大学を辞めるように促す旨の教員の身分や雇用について不安を与えるような言動をしたという。
 08年11月に准教授から学長宛てに書面で訴えがあり、09年11月に教育研究評議会は調査委員会を設置。当時の会議に同席していた教員らから聴取するなどして事実関係を確認した。
 調査委は2人にハラスメント行為があったと認め、戒告処分に相当すると今年1月に評議会に報告。2人に処分内容を知らせる審査説明書を発行したが、ハラスメント行為を否定した2人が直ちに不服を申し立てる陳述請求をしたため、再調査が行われた。その結果、今月14日の評議会で再び戒告処分に相当との判断が下され、20日の役員会で処分を承認。学長の決定を経て、24日に2人に処分書を交付した。
 藁科理事によると、教授、准教授の3人とも現在も職務に当たっている。弘大は懲戒処分を学内に掲示し、教職員の服務に対する自覚を促してハラスメント行為の再発防止に努めるとしている。

2011/6/30 木曜日

http://www.mutusinpou.co.jp/news/2011/06/16892.html