【中田】「超陰謀」60の真実―騙される日本・毟られるアジアの裏側 他 | 飯田橋勉強会

【中田】「超陰謀」60の真実―騙される日本・毟られるアジアの裏側 他

ユダヤ陰謀説の信憑性やいかに?

今回紹介する本
- [超陰謀] 60の真実(ジョナサン・バンキン他)
- ユダヤの力(加瀬英明)
- ユダヤ解読のキーワード(滝川義人)

陰謀説に抵抗感を抱くのは一般庶民ではなく、むしろメディアや学者、政府関係者である。しかもその根源は、既得権が脅かされることへの恐怖や民主主義への過信、怠慢、保身といった、説の真偽とは無関係なところにある。個人的には、陰謀説を知ることは史実を面白く学ぶ手段のひとつになると思う。今回は、ザ・陰謀説「ユダヤの世界支配」を考えた。


① 統計的事実
 ユダヤ人の人口=世界人口の0.2%。ノーベル賞受賞者=経済学65%・医学23%…。
 米国の富豪上位400家族のうち、23%がユダヤ人。世帯所得=全米平均の2倍。
 ユダヤ人のマスコミ、経済支配を信じる日本人=約30%。ユダヤ人への印象=黒人、アラブ人、イスラム教徒と並び最低。ユダヤ人と会ったことのある日本人=1%。

② ユダヤ人の成功例
サルツバーガー家(NYタイムズ)、ロイター、シトロエン、ワーナー兄弟、フォックス…

③ 陰謀説最大の原因=「シオンの長老議定書」


-ユダヤ人の秘密世界政府のメンバーが世界支配を企てる…??
-20世紀初頭に完成形が出現。
-ロシアでのユダヤ人虐殺を引き起こす。ドイツ敗戦の理由として、ナチ党も利用。
-ヘンリー・フォードが強力に擁護。
-第一次大戦後、日本に「輸入」される。
-英・米・仏・ロで凶悪な反ユダヤ事件。
-アジア経済危機の際も、ユダヤ人投機家の陰謀説がささやかれた。
-強者のイスラエル、弱者のパレスチナの構図。
-結局は、偽書。  


-- 議論 --
日本人のユダヤへの偏見は、実質的に「議定書」だけがその根拠のようだ。事実を知らせない方がより良い結末が期待されるとき、ジャーナリストは事実を伝えるべきだろうか?そもそも定義することすら困難な「真実」をひたすら追求し、赤裸々に暴くことは、社会を良くする行為なのだろうか?                         ■