∵ 悲しいが捨てる

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 私の先輩であり師匠である古根元部会長先生の遺品をご遺族から頂いて、前木曽部会長の倉庫に入れて十年近くそのまま。

 

存在は知っていて気にはなっていたが、先日用事があって初めて現物を見たら、とても一人で片付けられる量ではない。

 

いつもは午後一時半から四時まで、木曽部会の理事会・師範会を行なうのだが、前部会長と副部会長の、三人の先生に午前十時半に集まってもらい、その資料を公民館に持ってきて、二時間資料整理を行った。

 

木曽の地に詩吟教室を立ち上げ、最大百八十名くらいの会員を擁した木曽部会の部会長を、三十年以上に亘り務められていた。

 

几帳面な先生だったので、会議録メモ書きから、講習会や大会の原稿類、総会資料、審査会プロ、各種大会プロを始めとして、膨大なあらゆる物が十八個ほどのダンボールに入っていた。

 

カメムシも一緒に全部出して、捨てる物と仕分けをした。

 

木曽部会や松本深志岳風会の歴史を物語る、会員名簿や総会資料や、プログラムや広報誌の「吟道」の同じ物が沢山有って、とりあえず一部ずつを残したり、二時間では分けきれないもの、判断に苦しむ物もあり、それはまた見直すこととした。

 

古い教本で未使用の物や、先生の使い込んだ本など。

或いは詩吟の朗詠集のカセットテープや「岳風伝」、或いは多くの先生方の漢詩集の本など、午後から集まった会員で欲しい人に持って行ってもらい、それでも残ったものは持って帰った。

 

理事会師範会終了後、軽トラに積んで持って帰った壇ボール箱。

 

捨てる物に仕分けしたものも、もう一度私が確認して整理し、資源ごみとして纏めて出すつもり。

 

先生の書かれた字を見るにつけ、思い出されて捨てるに忍びないが、先生は私を息子のように、厳しく優しく愛情を注いで、吟詠者に育ててくれた。

愛着のある品々を、私が捨てる分には、古根先生も許してくれるだろう。

 

 《親の宝は子供のゴミだ!》という言葉があるが、私も整理をしておかなくてはならないと、強く感じた次第。

 

 

 もう一つ、今日捨てた下し金。

両角から亀裂が入っているし、下ろし面も磨り減っている。表面

 

私の子供の頃にはもう有った。 裏面

 

刃が磨り減っているので、却って自然薯や長芋を摩り下ろすのに好かったが、新しい下し金が来るので捨てることに・・。

 

愛着のあるものを捨てるのは寂しい。