∵ 当日客

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 オーストラリア人家族は七時半に朝食を食べ、妻籠をみてから十二時過ぎの電車に乗ると言うので、八時半に妻籠まで送ってきた。

 

当日客のスペイン人には終始振り回されて疲れた。

八時に朝食を食べ、オーストラリア人を送って戻ったら、色々聞く。

アイパッドを持って行ってスペイン語に変換したりするのだが、何かずれていて、なかなか意思疎通ができない。

こんなにコミュニケーションの取れないお客さんは初めて。

 

大阪に行きたい・・と言うのは分る。

それで、南木曽駅から電車に乗り、名古屋駅から新幹線で大阪へ行くように勧めるが、バスで行くと繰り返すばかり。

「ここからのバスは無い、妻籠から乗るように」等と伝えるのだが、さっぱり要領を得ない。

最後に「ツマゴインフォメーションセンター」と言うので、妻籠まで送って行ってきた。

案内所で何とかしてくれただろう。

 

 燕の雛の黄色い嘴が見えるようになってきた。

 

カラスや蛇に襲われないよう、無事に育って欲しい。

 

 今日は七十歳くらいのオーストラリア人のご夫婦と、四十代くらいのフランス人の夫婦、それに当日客の三十代くらいのカップル。

 

六時過ぎになり宿場内の家から電話が来て、「ハワイの二人だけど、泊まるとこを探しとるんだわ・・。案内所に聞いたら一部屋空いとるって言うで、泊めてやってくれんかな?」

「部屋は空いとるけど、この時間だからなぁ・・」「もう料理を出す前だで・・」

 

妻と話して、受けることにしたが、四人分しか作っていない。

 

部屋の用意をし、冷凍してあった虹鱒を出してきて、五平餅を握りタレをつくり、天婦羅の材料を採りに行き・・。

天つゆやおひたし、ウド味噌などはギリギリ間に合ったが、その他、増やすのは大変なのである。

 

妻籠に来たお客さんを路頭に迷わせない、困らせない。

喜んで帰って欲しい。

 

そんな思いでやっているが、それでも、《予約せずに来ても好意で何とかなる》という“甘さ”は、私は好きでは無い。