先週木曜日、
5年間寝たきりだった主人の伯父にあたる方が
天に召されました。
イチゴ農家を
ご夫婦2人でずっと盛り立ててこられ、
私達の結納の時も
見たこともない立派な化粧箱にはいった
それは大きくて
宝石のように美しいイチゴをいただいたことを
今でもはっきり覚えています。
「丸かバツか
どちらかでしかない父でしたので、
たくさん衝突もしました。」
主人の従兄弟になる
伯父の長男の言葉。
「頑固だったおじいちゃんで、
言い合いもたくさんしてきて、
素直にありがとうの言葉もいえなかったけれど、
誰よりも私達のことを想ってくれ、
孫達はみんな
そんなおじいちゃんのことが
大好きでした。」
孫代表であいさつをされた高校生のYちゃん。
義母にとっても
「義兄さん」として、
主人にとっても
今は亡き父親の兄さん。
お葬式の間、
妻として、
嫁として、
娘として、
息子として、
孫として
そして
主人や義母、
それぞれの立場からの想いが
手に取るように伝わり、
そして、
重なりあい……。
いろいろなことを考えさせられる時間でした。
喪服のお着付けの最中、
「イチゴの仕事をしよる時も、
お父さんの待っとんさっけん、
はよう終わらせんば〜
っていつも思いよったけど、
もう
それもなくなったね~。
千恵子さんに着付けばしてもらうことも
よか思い出になった〜
お父さんも
喜びよんさろう。
ありがとうね~。」
とても可愛らしいおばさんで、
お嫁さんからは
「お義母さん、
やせてみゆっよ!
着物がよかやん。」
「あら、
そがんね!
やせてみゆんね!」
と嬉しそうにしてくださったり。
無事葬儀を終え、
お着物を脱がれる時も、
「おかげさんで
楽やったよ〜
千恵子さん
ありがとうね〜」
と
何度も
何度も
言ってくださって。
「千恵子さんに着付けを」
と
義母を通してお声かけいただいた時、
私に依頼してくださったことが
本当に有難く思っていたのです。
亡くなった義父も
喜んでくれるのではないかな。
勝手ながら
そう思うのです。
今まで圧倒的に成人式や結婚式などの
ハレの日のお着付けの場で
喜んでいただくことが多い中、
今回、
喪服のお着付けに携わることで、
こんな風に
お言葉をいただけたことに
とても感慨深いものがありました。
頑固で不器用で働き者で
そして、
誰よりも家族思いで
強くて
優しいおじさん。
そんなところが
私の父とも重なることが多く、
まだまだ元気なうちに、
たくさんの
ありがとう
のシャワーを浴びせよう。
父に限らず、
生きているうちに
感謝の言葉を伝えること。
言えているようだけれど、
まだまた言えるな。
うん、
まだたくさん言える