今や日本人の平均寿命は80歳を超えています。
この平均寿命に大きく関係しているのが
動脈硬化といわれています。

人は血液によって酸素や栄養を体のすみずみへ運び
老廃物を排出していますが、その大切な血液を運ぶ血管が
詰まったり、狭くなったりといった動脈硬化を起こすことにより
寿命に影響を及ぼします。

 

人の体の中でいち早く老化が見られるのは脳と心臓です。
これらの臓器で問題となるのが、血液を供給する動脈が
1系列だけしかない、という点です。
脳や心臓は人体でもっとも重要な臓器ですが、
脳細胞や心筋細胞などへ血液を供給する動脈が1系列だけなので
もし動脈硬化により狭窄や閉塞がおきれば、その部分より先へは
血液が流れなくなり、甚大な被害が生じることになります。

 

ちなみに、胃腸や肝臓、すい臓、胆のうなどは2系列以上の動脈が
分布しています。これらの臓器は、もし1系列に支障が生じても
他系列から血液を供給することができるので、
動脈硬化の被害が及びにくい構造になっています。
動脈の寿命を左右する要因としてまずあげられるのが
血液中のコレステロールです。

(次回へ続きます)
2008年 発行「ホロス通信 No.30 秋号」より抜粋