鎮痛薬としてよく用いられる
「ロキソニン」と「ボルタレン」。
先日、患者さんから二つのお薬の違いを聞かれました。
その方は、同じ医薬品を別のメーカーが
作っているのかと思っていらしたようです。

確かに、どちらも同じ NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の
タイプに分類されるお薬で、効能も被ります。

その違いは、「ロキソニン」が速効性に優れるもので
「ボルタレン」はより強い鎮痛効果が得られるものということです。
速く効く「ロキソニン」。より強力な「ボルタレン」と
いうわけです。

細かな数字は省きますが、多くの資料から「ロキソニン」が
鎮痛効果を発揮するまでの時間は「ボルタレン」の
3分の1以下とされています。
その一方で「ボルタレン」の鎮痛効果は「ロキソニン」の
約3倍で、NSAIDsの中で最も強い痛み止めとされています。

どちらのお薬も様々な痛みに効果を発揮するため、
さながら万能の痛み止めかのように思われがちですが
実際は、痛みの種類によっては効かないものや
逆効果になってしまう場合もあります。

加えて、消化器系の副作用も無視できないものなので
医師にご自分の症状を正しく伝えて、
まずは痛みの原因を特定することが重要となります。