以前記事にて取り上げたこの写真。

 

 

シートホルダーのブッシュが切れていたというお話を、春ごろにしていたと思いますが今日ようやく修理しました。別の故障があったのでそれを調べるついでに仕上げてしまいました。

また、撮影の都合上、シートホルダーを取り外した日と、取り付けた日がかなり間が空いています。進行上特に問題はないので続けます。じゃあいらなんじゃないかなこの情報。

 

 

サービスマニュアルにてこの部品の名前とネジ類の取り付け方を調べたかったのですが、出てきた記事がエンジン脱着の補填説明のこの一枚絵だけでした。部品名も適当でよくわかんなかったため、便宜上、シート用ホルダーはシートホルダー、ボルトナット類はブッシュボルトとその仲間たちと呼ぶことにします。

 

 

これが取り外したシートホルダーです。少し白くなっていますが品質に問題ありません。

 

 

真ん中についているのはリアショックの減衰調整のドライバーで、このように分離できます。

 

 

裏から見るとこのようになっていて、結構補強が入っていることがわかります。さて、左右でボルトの見た目が違うのにお気づきですね?本来は右側が正しいです。左側はどうなっているのでしょうか。

 

 

これがボルトナットを一列に並べ、位置関係を表したものです。

上からナット、ワッシャー、間にシートホルダー、ブッシュボルト、クリップナット、そしてフレームとなっているわけですが、車体左のブッシュボルトは下半分がなく、クリップナットも行方不明です。この状態で今まで走っていたわけですね。

 

 

もちろん右側もこの状態、いつ切れてもおかしくありません。文字通し首の皮一枚つながった状態であり、予断を許さない状況です。

 

適当なボルトナットで工面してもよかったのですが、ブッシュボルトの構造が特殊だったため純正部品を発注しました。しかし、すべて純正だと単価が高くて仕方ありません。なので汎用品で調達できる部分は、国内で手に入れられる部品を使って節約します。

 

 

クリップナットはキタコのものを使いました。純正と違ってきれいなメッキ仕上げで、六角ナットが溶接されていてレンチも使用できます。

 

 

そして今回唯一純正のブッシュボルト、一見一本モノのボルトに見えて、上下は繋がっていない特殊なボルトです。これ1個で税込649円します。4本で2600円もします。なので特殊でも何でもない部分は純正部品なんか使うとすごい損するわけです。用品店や国産車の部品のほうが精度もメッキもキレイですので、安い国産品を強くお勧めします。なんならトルクスにこだわらないなら見えるボルトは入れ替えてもいいと思います。クソです海外の鉄は

 

 

さてフレームにパルテノン神殿の柱が建ちました。この状態ではフレームに引っかかってるだけなので脱落してしまいます。

 

 

もともとついていたナットで締め付けていけば、クリップナットがロックされます。締め付けてゴムの弾力を感じたらOK。ブッシュを持ちながらナットを緩めて外します。たぶん強く締めすぎるとブッシュを傷めるのでダメでしょう。

・・・なんでこんなところにブッシュはさんでんだろ。ボルト一本でいいような気もするんですが、F800Sまぁまぁ振動キツいんでこうしないと駄目だったんだろうな。でもフレームアプリリア製だったような・・・ちゃんと考えて作ってるんだろうな?

 

 

フレームの傷をガイドにしてボルトを締め付ければいい感じにシートホルダーがハマります。

あとはワッシャーを戻してナットを締めていきます。

 

 

ワッシャーはいい大きさがなく、状態も良かったので流用しましたが、ナットはくさびナットに交換しました。フランジ形状になっていて、ネジ山も特殊で緩みにくいそうです。振動の多いバイクには最適です。

 

 

クッソぶれてるな・・・とにかくこれで不安の種は解消されました!シートの脱着もスムーズに行えます!これでメーターの不調さえなければすぐにでも走るんでがね。それはまた紹介します。それでは!