自民党は、昨日4日、派閥の政治資金パーティー裏金事件を
巡って、関係議員など３９人の処分を決めました。安倍派の衆院
側トップだった塩谷立氏、参院側トップだった世耕弘成氏を離党
勧告とし、安倍派幹部を務めた下村博文、西村康稔両氏に党員
資格停止１年、高木毅氏に同６か月を科しました。二階派の武田
良太事務総長は党役職停止１年としました。岸田首相など
執行部が処分案を党紀委員会に提示し、了承されました。首相と
二階派の二階俊博会長は、処分対象に含みませんでした。
岸田首相は、早期の幕引きを図ったのだと思いますが、事実解明
が進んでいず、誰がいったん中止を決めた還流の扱いを安倍派
で協議し復活させたのか、森元首相の関与はなかったのか、還流
された裏金を何に使ったのか等、肝心なことが明らかになって
いません。これで幕引きとはならず、かえって政治不信を増幅して
いると思います。処分だけを急いで、過去５年の総額が５００万円
以上に、処分の対象を絞った判断が妥当なのか。多くの議員は
政倫審にも出席せず、便宜的な線引きで処分をしたことは、納得
できません。離党勧告を受けた塩谷立議員が、再審査を申し
立てるという報道もあります。岸田首相、二階会長に、全く処分が
ないのも、おかしいと思います。是非、事実関係を解明し、政治
資金規正法改正の議論を進めてもらいたいものです。