香港島東部・西湾河の地下鉄駅前で、昨日11日朝、道路に

 

障害物を置くなど抗議活動をしていた若者たちに向けて、警官が

 

実弾3発を発砲し、21歳の男性が重体となっています。病院で

 

緊急手術を受けた、ということです。警察は11日「警官が脅威を

 

感じたため発砲した。事前に警告する時間はなかった」として、

 

発砲を正当化しました。目撃した男性は「撃たれた人は武器も

 

持っていなかった。撃つ必要があるのか」と怒りをあらわにした、と

 

報じられています。映像や写真を見ても、丸腰のデモ参加者に、

 

至近距離から警察がためらいもなく発砲していることが、わかり

 

ます。この状況に、香港社会には衝撃が走り、香港島の金融街

 

でも抗議が行われた、とのこと。香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)

 

行政長官が、4日に中国の習近平国家主席と会談した際に、習氏

 

は、「法に従って暴力を止め、処罰する」よう求め、混乱の収束に

 

向けて香港政府に発破をかけた、と伝えられています。これに

 

よって、香港当局は、デモ対応を強化し、立法会(議会)の審議を

 

妨害したとして、民主派議員などの逮捕・訴追をするなど、締め

 

つけを強めています。香港・新界地区では、4日未明に、香港

 

政府などへの抗議活動が行われていた際に、現場近くの駐車場

 

ビルから転落して重体になっていた男子大学生が、8日死亡

 

しています。警官隊が発射した催涙弾を避けようとして落下した

 

疑いがあるとデモ隊側は主張しています。香港で大規模なデモが

 

始まってから5ヶ月が経っています。中国への容疑者引き渡しが

 

可能になる逃亡犯条例案への反発から始まり、9月に条例案が

 

撤回されても、民主派は普通選挙の実施、警察の暴力を調べる

 

独立委員会の設置、逮捕されたデモ参加者(3千人を超える)の

 

釈放などを求め、抗議活動を続けています。中国に対する運動に

 

なってきていますが、習氏は、香港の民主化の抑え込みに向けた

 

法整備を進め、国家分裂行為を禁じる国家安全条例を制定する

 

よう香港政府に迫っています。このように中国が介入すればする

 

ほど、抗議デモは激しくなり、さらに死傷者が出ることが危惧され

 

ます。今月24日に行われる区議会(地方議会)選挙で、民主派が

 

過半数に迫る勢いなのに対して、民主派への妨害があらわに

 

なっている、ということで、これも心配されています。一国二制度を

 

危うくする、人権に関わる中国の対応に、国際社会が声をあげる

 

ことで、自由を求める若者たちを支援できればと思います。