日本国憲法施行から72年、令和で初めて迎えた昨日3日の憲法記念日に、
各地で集会が開かれました。安倍首相は、憲法改正派集会へビデオメッセージを
寄せ、2020年に改正憲法を施行する目標を堅持していると明言しました。
首相は、メッセージで「違憲論争に終止符を打つ。先頭に立ち、責任をしっかり
果たす決意だ」と表明し、2017年の同じ集会で2020年施行目標を掲げた
経緯に言及し「今もその気持ちに変わりはない」と述べました。自民党は、昨年
「改憲4項目」をまとめて、国会への提示をめざしましたが、側近で固めた憲法
関係の役職の議員が、憲法審査会の運営をめぐって無理解な言動をし、野党が
反発、昨年以降、衆院憲法審査会では、一度も憲法の内容についての議論は
されていません。また、夏の参院選を前に、自民党内でも議論は下火、と
いわれています。東京の有明では、各地で「9条の会」などを作る市民などが、
憲法を守ろうと訴える集会を開き、主催者発表で約6万5千人が集まりました。
私も友人の音楽評論家の湯川れい子さんは、戦争を体験した後に音楽とともに
生きてきて「みんなで歌いおどれるところに戦争はない」「「憲法9条で平和は
守れない」という人がいる。違う。9条はあらゆる理屈を超えて日本の、世界の宝
だ」と語った、と報じられています。一方、東京の平河町では、憲法改正をめざす
国民運動団体「日本会議」系の集会が開かれました。ジャーナリストの櫻井
よし子さんは「与党はいま、憲法改正ができる状況にある。ならば、なぜやらない。
憲法審査会を1日も早く動かして、すばらしい令和を一緒に切り開いていきたい」
と述べました。長野県内でも、諏訪で諏訪地方憲法集会が、憲法9条の大切さを
訴える朗読劇を披露しました。駒ヶ根では、元文部科学事務次官の前川さんが、
憲法と教育などをテーマに講演し、自民党がまとめた4項目の改正条文案の
問題点などを指摘しました。松本では、シリアで取材中の拘束されたジャーナ
リストの安田純平さんが講演し、紛争地の取材や憲法を堅持する意義を話し
ました。平成の時代は、幸い自衛隊が直接戦争に巻き込まれることはありません
でしたが、安倍政権の下で、憲法9条の解釈を変更し、集団的自衛権の行使を
認めた安全保障関連法が施行され、米軍との一体化が急速に進んでいます。
安倍首相は、「憲法に自衛隊を明記し、違憲論争に終止符を打つ」としています
が、自衛隊の戦争への関与が懸念されています。私は、憲法には指一本触れて
はいけない、とは考えていませんが、安倍首相の考え方には大きな危惧を持って
いますので、安倍政権の下での憲法改正には反対です。現在の参院では、自民、
公明の与党に、改憲に前向きな日本維新の会などを合わせると、改憲の発議
要件の3分の2を、わずかに上回っています。この夏の参院選で、再び3分の2を
上回る議席を改憲勢力に与えるのか、憲法への考え方が問われることになると
思います。