東京地裁は、昨日25日、会社法違反(特別背任)の罪で追起訴された前日産
自動車会長カルロス・ゴーン被告(65)の保釈を再び認める決定をしました。
保釈保証金は5億円で、東京地検特捜部は準抗告しましたが棄却され、昨夜
保釈されました。中東オマーンの販売代理店に支出した日産自動車の資金を私的
に流用した罪での追起訴で、妻キャロルさんも関係者ということで接触禁止が条件
になった、ということです。ゴーン前会長の事件で、検察の主張がそのまま認め
られなかったのは、勾留延長の請求と合わせて4回目です。証拠隠滅の可能性を
厳密に検討し、裁判準備の必要性も考慮するという裁判所の姿勢が鮮明に
なった、と報じられています。長期に勾留する「人質司法」といわれる日本のやり方
は、批判されてきました。それについては、2009年にスタートした裁判員裁判が
契機になって変化してきている、ということです。法定での生のやり取りが重視
されるようになる中、被告が弁護人などと綿密な準備をできるよう、「むやみな
勾留はやめよう」という考えが広がり、2014年に最高裁が「証拠隠滅の現実的な
可能性」の吟味を促す決定を出したことで、この流れが加速したそうです。今回は
特に、有名なゴーン前会長だったこともあり、海外からも注目されていましたが、
特捜事件も例外ではないことが示され、各地の裁判官は「全国的に波及する」
とみています。2017年の統計では、一審判決の時点で保釈されている被告は
全体の32%で、裁判所は保釈請求があれば66%認めている、とのこと。
人質司法が変化することを、今回の事件が加速したということは、歓迎したいと
思います。