英国が、EUと合意して離脱するのか、合意なき離脱で世界に混乱を起こすのか、
いよいよ、その期限が迫っています。欧州連合(EU)首脳会議は、先週21日、
英国離脱期日延期を巡って協議しました。英国を除く27カ国は、英下院が今週、
英政府とEUがまとめた離脱合意案を可決すれば5月22日まで、可決しなければ
4月12日まで離脱日を延期することで合意し、メイ首相はこれを受け入れました。
英国が本来の離脱予定日だった3月29日に、合意なき離脱をし、欧州経済や
流通に混乱を招く事態はひとまず回避されました。しかし、英下院が離脱合意案を
今週可決できるかは見通せない状態です。27カ国は合意案が可決できなかった
場合、合意なき離脱をするのか、あるいは5月23~26日の欧州会議選に参加
してより長期の延期をするのかなどを、4月12日の前に決定するよう英国に求め
ています。長期というのは、EU離脱自体の見直しも含めて、1年位が考えられて
いる、と伝えられています。合意なき離脱になると起きることとして心配されていた
航空便や高速鉄道では、英国の営業認可がEUで通用しなくなるなどの恐れが
ありましたが、英政府やEUは相互に承認することなどを決定しました。無関税
だった英国とEU間の関税は、復活することになります。外国為替市場では、
英通貨ポンドが急落する事態が予想されます。6月末までに離脱できない場合、
メイ首相は今年夏にも辞任という観測がありましたが、それ以前に、すぐにでも
メイ首相が辞任すれば、離脱案に賛成するという議員もいる、と報じられて
います。また、23日には、2度目の国民投票実施を求める市民などによる大規模
デモが、ロンドン市内で行われました。昨年10月のデモには主催者発表で約70
万人が参加しましたが、今回も数十万人規模と予想されています。デモ参加者の
ほとんどは離脱撤回と残留を求める人たち、とのことです。抜本的見直しも含めて
考え直すギリギリのタイミングだと思います。日本の企業も、本拠地を他の欧州の
国に移すなど対応に追われています。少しでも、影響が少ないとよいのですが。