トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、昨日28日、ベトナム
のハノイで開催した2日目の首脳会談で、北朝鮮の非核化を巡って合意できず、
交渉は事実上決裂しました。金正恩氏が、寧辺(ヨンビョン)の核施設廃棄の
見返りに制裁の全面解除を求めましたが、トランプ氏は拒否し、2日間の再会談
でも溝が埋まらず、合意文書の署名も見送りました。もともと事務方の折衝で
「非核化」の意味についても意見が合わず、通常のトップ会談の前の詰めが、
できていなかった、と言われています。それなのに、トランプ氏は、米国内での
ロシア疑惑等で追い込まれている中で、この時期にトップ会談を強行し、という
ことです。一方の金正恩氏も、トランプ氏の足元を見て、押し切れると考えた
のではないか、といわれています。大騒ぎをしたのに、成果はなかった、ということ
になります。それでも、金正恩氏が、核やミサイルの実験は今後も控えると述べた
ということで、急速に事態が悪化することはないのでしょう。事前に懸念されたよう
に、トランプ氏が、拙速に合意してしまうのではないかという点については、合意を
見送ってよかった、ということだと思います。次の会談の予定は、今のところない、
とのことですが、しっかり事前に事務方で詰めて、将来に禍根を残さないよう、
確実に非核化につながる方向性を出してもらいたいと思います。拉致問題に
ついて期待していた日本ですが、これは安倍首相が自ら取り組まなければなら
ないことかと思います。