関西電力高浜原発3,4号機(福井県)について、大阪高裁は、
昨日28日、大津地裁が出した運転差し止め仮処分決定を取り消し、
運転再開を求めて保全抗告していた関西電力側の訴えを認め
ました。原発関連の裁判で住民側が勝訴した例はなく、大津地裁の
稼働中の原発を止めた初の司法判断は画期的といわれましたが、
厚い「高裁の壁」を超えられなかった、と報じられています。これまでも、
2006年に金沢地裁で差し止めの判決がありましたが、名古屋高裁
金沢支部で電力会社の主張を認め取り消されました。また、福井地裁
での関電大飯原発3,4号機の差し止め判断も別の裁判長の異議審に
より取り消され、地裁レベルでは差し止めの判決や仮処分が出されても、
上級審で逆転され、最終的に維持された例はない、ということです。
大阪高裁は、「関電側は新基準に適合した地震対策や津波対策をして
おり、安全性に問題があるとは言えない」としています。大津地裁で、
福島での事故の原因究明が”道半ば”で基準が作られたとし、安全
の根拠とすることを疑問視し、新基準を満たしただけでは不十分と
したこととは、正反対の判断です。大阪高裁では、新基準ついても
「原因究明や教訓を踏まえたもの」と評価し、「不合理とはいえない」
としています。関電は、近く運転停止中の高浜3,4号機の再稼働に
向けた手続きを進める方針、とのこと。1年前にを差し止める大津
地裁判決を歓迎した、差し止めを求めた住民は、「地獄のようだ」と。
ただ一時とはいえ司法が稼働中の原発を止めた意義は大きいと
考えているとし、住民の訴えで原発は止められ、今後の反原発運動
の大きな財産になる、と話しています。福島の事故を忘れたように
再稼働が進み、基本的な電源として20~22%を原発に頼る政府の
政策でよいのか、問い続けることが必要だと考えます。