ドイツの首都ベルリンで、クリスマス市にトラックが突入し、多数の

 

死傷者がでたテロから、1週間が経ちました。ドイツの捜査当局は、

 

事件発生直後に拘束したパキスタン国籍の男性を、証拠不十分で

 

釈放しました。その後、チュニジア人のアニス・アムリ容疑者(24歳)

 

が事件に関与したとして公開捜査をしていました。この男は、当局が

 

危険人物としてマークしていましたが、犯罪を未然の防止することが

 

できなかった、と報じられています。事件が起きたのは19日で、23日

 

に、アムリ容疑者は、イタリア北部ミラノ郊外で、警察官に射殺されました。

 

アムリ容疑者は、2011年にチュニジアを後にし、トラックを盗んだ罪で

 

服役し、さらに強盗などをして、難民にまぎれてイタリアに出国。イタリア

 

でも放火などで4年の禁固刑を受け、シチリア島で服役していました。

 

イタリア政府は、アムリ容疑者の強制送還を試みましたが、チュニジア

 

政府が自国出身者と認めず、実現せず、2015年夏に難民申請者として

 

ドイツに入国した、ということです。ドイツ政府は、危険人物としてマークして

 

いましたが、今年9月に監視活動を停止していました。ドイツ内務省が、

 

イスラム過激派とのつながりがある危険人物としてマークしているのは、約

 

550人で、約半数がドイツ国内にいるので、全員の監視は容易でないと

 

いわれています。難民受け入れを積極的に進めてきたドイツのメルケル政権

 

は、今年の秋から、難民申請を拒否された人のうち、公共の安全に危険を

 

もたらす、とみなされた人の国外退去処分を加速する法改正を検討していた

 

矢さきに、この事件が起きました。来年の総選挙を控えて、右派は、難民

 

政策の見直しが必要で、テロリストが難なく国境を超えている、シェンゲン

 

協定で廃止された欧州の加盟国間の検問を復活すべきだ、と国民に語り

 

かけています。メルケル首相は、守勢に追い込まれていて、ドイツも内向き

 

になるのではと、来年の総選挙の行方が案じられています。