舛添前都知事の辞任による都知事選挙は、元防衛大臣の小池百合子氏が、


大差で勝利しました。自民党の意向に反する立候補で、組織の論理に立ち


向かう女性を演出し、キャスターの経験もいかして演説などしゃべりが上手


だったこと、緑のものを身につけて応援してと呼び掛け参加観を持たせた


戦略などが、巧みだったのだと思います。自民・公明が党として推薦した元総務


大臣の増田寛也氏、民進・共産・社民・生活の党と山本太郎と仲間たちなどが


推薦した鳥越俊太郎氏などを、大差で破っての当選です。関心が高まり、投票率


は、59.73%と前回の46.14%を大幅に上回りました。また、NHKの開票速報


の視聴率が20%台を記録し、異例のこと、と報じられています。女性の知事は


7人目、東京では初めてです。小池さんは、クールビズを仕掛けたり、カイロ大学


出身でアラビア語ができたり、と能力があることは、わかります。ただ、余り報道


されていませんでしたが、家族の間で殺人事件などが起きるのは「自虐的な戦後


教育の結果」だと語ったこともあり、自虐史観の克服を掲げる「新しい歴史教科書


をつくる会」が、主な候補のうち小池氏だけが活動を支えてくれた、と今回の選挙


でも支持を表明していた、と選挙後に報じられてもいます。教育については、全く


語っていませんでしたね。かなりの保守政治家で、男女平等教育、性教育などに


ついては、それを推進する人たちとは、意見を異にしていると思います。女性知事


誕生を支援する女性たちと、これまでのあり方から危惧を持ち鳥越さんを支援した


私の友人たちなどと、女性が分断された選挙でもあったと思います。都政の透明化、


オリンピックの費用の見直し、待機児童や介護、などについての公約を、どう実現


するのか、危惧される面で、どう対応するのか、注視していきたいと思います。