保育園に入れない待機児童の問題で、「保育園落ちた、日本死ね」という匿名


のブログを、民主党の山尾志桜里衆院議員がとりあげてから、政治の表舞台


で、この問題が取り上げられています。ずっと課題だったことで、社会保障と税


一体改革でも、3割あきがある幼稚園と足りない保育園を一体化した「認定


こども園」の拡充や、小規模保育の充実などを打ち出してきました。本来は、


こうした抜本策や、保育所を作っても、保育士が足りない問題の解決のための


保育士の処遇の改善が必要です。政治の課題として、取り上げられるのはよい


のですが、参院選を前に、急場しのぎで、保育の質を落としそうなことが、気がかり


です。保育士の処遇改善は、社会保障改革の子育て支援策でも打ち出して


いますが、他の仕事に比べて月11万も低いので、与党が考えている5千円や


1万円では足りず、せめて民主・維新両党の5万円引き上げる位でないと効果は


薄いと思います。また、小規模保育の枠を緩和して、19人以下としているものを


人数を増やすことや、朝夕の子どもが少なくなる時間の保育士の定員の削減、


国より厳しい基準を設けている自治体へ基準緩和を求めること等は、保育の質を


下げることになるので、危惧しています。保育や介護などの複数の福祉サービス


を提供する「多機能型」の施設を普及させることで、少子化なので保育施設の


新設に後ろ向きな自治体の取り組みを促すことは、現実的な対応だと思います。


何でもあり、のようになってしまっている、待機児童の解決策ですが、子育てを


支援すると同時に、子どもたちにとって質の高い、よりよい保育になるように


していってほしいと思います。