ウクライナ東部の、ウクライナ政府軍と親ロシアはとの戦闘が続いていた地域で、


15日午前0時(日本時間同日午前7時)に、停戦が発効しました。この停戦合意は、


ウクライナ、ロシア、ドイツ、フランスの首脳が、12日徹夜の会議でまとめたものです。


昨年9月にも、停戦合意に署名しましたが、すぐに崩壊しています。今回の合意には、


重火器の撤退が含まれています。ウクライナの主権と領土保全を尊重しつつ、東部の


自治権を拡大することなどがうたわれています。日本では、日本人が関わった


イスラム国のテロなどは集中して報道されますが、遠い国ウクライナの戦闘についての


関心は低いように思います。昨年秋で、戦死者が3千人を超えていて、現在は、


約5千人にのぼっています。特に、最近の戦闘で急増していると報じられています。


今度こそ、停戦合意の実現に全力で当たってほしいと思います。ロシアは、東部


地域にロシア軍を展開し、親ロシア派へ武器を供与していて、欧米から批判されて


いましたが、ほとんど改善せず、ロシアの責任は大きいと思います。ウクライナ政府も、


親欧米派の政権が、武力による制圧を改めて、東部の住民との信頼を取り戻すことが


必要です。停戦まで24時間をきっても、親ロシア派とウクライナ政府軍の間で、激しい


戦闘が続いていて、停戦合意は重大な危機にあるとウクライナの大統領が批判して


いました。停戦が実現するのか危ぶまれましたが、停戦発効後、散発的に交戦は


ありますが、おおむね順守されている、とのこと。今後、停戦が合意通りに維持されるか


が焦点になっています。この合意が壊れ、アメリカがウクライナに武器供与などの


関与を強めるようなことがあれば、米ロの代理戦争のようになり、さらに泥沼化して


しまいます。戦闘があると、一番の犠牲者は子どもなど弱い立場の人たちになるので、


何としても停戦を維持してほしいと思います。