本日は簡易投稿です。
先日紹介したこちらの動画。
動画のURL
全部はまだ見てませんが、最初の1時間ですでに答えが出ています。
正確に言うと佐藤健志さんと水島社長とのやり取りの部分である23分30秒から43分45秒の約20分間のところです。
安倍政権への期待、ないし役割とされたのは大まかに言って以下の3点。
1)デフレからの脱却
2)主体的な安全保障政策の追求
3)健全なナショナリズムの定着
佐藤さんはこの3つができれば戦後レジームの脱却はできる可能性があると述べました。
しかし実際はできていない。
デフレは継続、安全保障はアメリカ追従、健全なナショナリズムは口だけで実態はアメリカの言いなりであるというのは明白です。
なぜそうなったのか?
佐藤さんは「経路依存性」という言葉を使い、説明しました。
この経路依存性とは何か?
過去の経緯、ないし(極端な場合は)偶然によって、いったん特定の方向性が出来上がると、その方向性を維持し続けようとする傾向(自己強化メカニズム)が生じること。
方向性が維持される期間が長くなればなるほど、自己強化メカニズムは強くなる。
経路依存性のもたらす結果
・現状を肯定、維持するしかなくなる。(閉塞)
・もっと望ましい方向への転換ができなくなる。(非効率)
佐藤さんはこれを悪であるとは捉えず、保守的な考え方であると述べました。
そこに噛みついたのが水島社長。
「で、どうするの?」
です。
どうするもこうするも答えは見えているにも関わらずです。
答えは「どうしようもない」
しかし、水島社長は「経路をだいじにするなら、戦前までのところをちゃんと重視して、戻るべきだと言ってるわけでしょう」と述べました。
これを受けて佐藤さんは「ここでようやく話が見えてくる」と仰り、
「何が必要か。国民が戦後の経路というものを自覚しないとダメです。」
「そのうえで、国民は経路を自覚できていない、国民が望んでもいないことを政権に物申し、行わせることは民主主義の否定であり、権威主義となり、危険なことである。」
「そんなことをやると、大概の場合、ロクなことにならない。ならば、経路に従っていたほうが、まだマシだっていうのが保守主義なんです。」
という主旨のことを仰りました。
だから、現在の安倍内閣がやってる事はある意味、国民が望んでいる部分でもあるということです。
水島社長はそれをわかっているのでしょう。だから
「経路をだいじにするなら、戦前までのところをちゃんと重視して、戻るべきだと言ってるわけでしょう」
と言ったと思われます。
しかし、そんなことは可能なのか?
そして、70年続いた経路を否定することは「保守」を名乗る人間がすることなのか?
そこの部分に触れてしまうと、実は自称保守の矛盾が露呈してしまうから触れずにいきたい。
だからこそ、戦前に戻るということで折り合いを付けようとしたのでしょう。
このやり取りで改めて露呈したのは、
右と左のイデオロギー関係で物事を語るのは既に終わっている
ということです。
さて、このやり取りで鋭い現状認識を示してくれた佐藤健志さんは6/22(木)に
●歴史に筋を通す~勝手にしやがれ、天下国家!
http://ptix.co/2r7AuhG
トークライブを行います。
是非、ご参集ください。