呼吸・整体3期基礎科は自分を体感する、自分を取り戻すという自己実践を1年かけて実践していくことになります。

 

 既に鍼灸師、整体師、理学療法士、ヨガインストラクター、セラピストの方達の変容をみればその効能は大きなものです。

 

 なぜ彼らがあえてこういった自己実践を学ぶのか?

 

 それぞれに理由はありますが、そもそも技術を扱う自分自身は?という問いがあるかないかということです。

 

 卒業したてのプロや学生は来ていません。ほとんどが独立している、キャリアは5~10年ある、20年近いキャリアの方も来ています。現在呼吸・整体を学んでいるプロはシェアリングメンバーを入れると30名くらいいます。

 

 今回改めて数えてみたらいつの間にか。

 

 これは継続して勉強しに来続けている方だけですので、誇らしいことです。

 

 話を戻すと、呼吸・整体3期基礎科では以下のプログラムを全実施します。

 

【呼吸と意識編】

1、呼吸のニュートラル®基本ワーク

 根幹の部分です。呼吸が身体に及ぼす影響、動きが呼吸に及ぼす影響、呼吸の理想的ポジショニングは?というところを学んでいくワークです。理論的というよりも体感的に、動物として本能を呼び起こして、そこの次元で理解できます。

 

2、呼吸との対話の方法、所作

 所作はすべきものではなく、自分でそこに行きつくもの。正しい所作は自分で身につけるものです。教えてもらってその通り、ではなく、呼吸を使った自分との対話の中で自分だけの所作を身につけていくという作業です。すさまじい作業でありこの概念は受講した方の多くを感動させます。

 

3、深呼吸の衝動

 なぜ呼吸できないのか?しようとすると逆につらくなるのか?意識すればするほどにわざとらしくピンとこない呼吸になってしまうのか?それに対しての明確な答えです。呼吸はするものではなく、引き出すもの、思考と本能という立ち位置から呼吸を観察し、そして自分にしかない呼吸を引き出すという作業をします。緻密で正確、誰に呼吸を教わるよりも自分でみつけた呼吸は一生ものです。そして自分の呼吸を引き出した際に起こる自己意識の変容、触れ方が変わる、感じ方が変わる、治そうとする世界と治そうとしない世界の融合、統一体として自分、そんなところが現れます。

 

4、自然呼吸の回復

 ふだんの呼吸とは?身体動作に関連する呼吸の動きとは?そういう視点で呼吸をみていきます。ふだんの自分を観察できる指針となり、また本来の自分を取り戻す意識のチューニングとしても最適なものです。これは深呼吸の衝動と2本柱となり、そこから得られる自己意識は肉体、精神に確実に変容を与えていくことになります。

 

5、深呼吸体操(動的瞑想)

 簡単に聴こえる名称ですが例えば、ただの立位体前屈、そして戻る、という誰がみても普通の動きにしか見えない動きを使って自己意識の最適化に導きます。何をするか?ではなくどのようにするか?無形の原理の真髄がつまった学習となります。ここを理解できると、ラジオ体操でも、単純な準備運動でも、味噌汁作りでも、高度な意識の調整として使うことができます。その無形の原理を含めて伝えていきます。

 

【身体調整編】

6、横隔膜の解放

 丹田は横隔膜より発す、という一つの考え方に沿って、横隔膜を実践的に解放していきます。ここでいう横隔膜とは横隔膜単体を示すのではないということだけは伝えておかねばなりませんが、俗に言う意識を下におろすというのは身体的条件も必要です。俗に言う意識を下におろせない身体では無理があります。つまり、足を意識する、下腹部の中心を意識するだけではダメだということです。身体的にみても、そういう事ができる身体、肉体である必要があります。その入口が横隔膜の解放となります。丹田や足元ばかりに意識をとられ、横隔膜が盲点になると上半身と下半身の繋がりはなくなります。また、仙骨ー胸骨、仙腸関節ー胸鎖関節の機能的連結においても、つまり全身を使うということにおいても横隔膜は実感はないが中心的な役割を果たしていると考えます。一つだけ言えることは横隔膜を適切に対応できる自分でいないと全身をうまく使うなど不可能に近いということです。

 

7、基本呼吸法

 背中を使う、そして体幹の中心に力点の中心をもってくるというが基本呼吸法の趣旨です。腹側、背側の構造的な硬軟の違いをみれば、人間は放っておくと、体幹の力点は中心ではなく偏った部分に移動します。それらが様々な不調和を生み出していくことになります。結果的に背骨に息を通す、背骨で呼吸するという感覚がここで得られるようになります。呼吸上部の中心、呼吸中部の中心、呼吸下部の中心と3つの中心を呼吸動作で構築していきます。

 

8、陰性刺激

 人間を不調和へと導くのは膨張圧一辺倒、もしくは膨張と収縮の働きが弱くなることです。呼吸のニュートラル®基本ワークでやる内容ですが、ではそれを正常に導くためには?という視点で陰性刺激という独特の刺激を身体に与える方法を用います。どう意識しようが、注意しようが、それを実践すると膨張圧は抜け、身体は緩みたくなり、そして身体の膨張と収縮の働きを喚起します。また、陰性刺激という刺激は、思考の暴走を緩和する作用も示します。つまり、思考が回転し過ぎておさまりがつかないという時や、そういう気質の方がおこなうと、思考はクリアになり、落ち着きのある自分を取り戻すことができるものです。

 

9、腹部疎通法

 上腹部・下腹部の癖を正常化するための呼吸動作、呼吸・整体では呼吸導引という呼び方もします。強い胸式呼吸法と腹部の癖を調和する手足の動きを使って、腹部全体を正常化していきます。そもそも不調体質の方の多くの特徴は、下腹部が使えない、上腹部が緊張しやすい、という共通パターンを持っています。癖のパターンは色々ありますが、腹部疎通法はそれらを共通して調和させるために使います。いわゆる肺活量が向上する呼吸法でもあります。

 

10、下肢促通法

 立てているようで立てていない、足がつかえているようでつかえていない。下肢という存在を膝関節の解放という視点で捉え、そして修正していくのが下肢促通法です。下肢の使い方の基本をとことん身体に入力していきますが、例外なく下肢全体として使えるようになります。膝関節を解放することによって、股関節、距腿関節の解放も可能になり、逆に言えば、膝関節の解放なくして股関節・骨盤、距腿関節・足部の解放はあり得ないと考えます。また、膝関節が解放されいないと下からの偏りの力は上体へと波及し、呼吸も閉じます。そういったところの身体調整をおこなうものです。

 

11、上肢促通法

 手をどのように使うか?肘関節に着目します。下肢と同様に、肘関節の解放は、同時に手部、肩関節・肩甲骨の解放につながり、それらは結果的に鎖骨、胸骨、胸郭、胸椎と全身的に作用していきます。上肢促通法は下肢促通法と両輪であり、下からの偏り、手(上)からの偏りを最適化して自由な身体を手に入れるために使っていきます。また、上肢促通法は、治療や施術する者においては姿勢、脇をつくる、自分を楽に在らせる、という意味で極めて重要な意味を持ちます。

 

【秘伝】

12、統合ワーク(背骨を通す)

 呼吸・整体の一つゴールを示す身体調整・呼吸調整・精神調整・意識調整を全て含めたワークです。

 まず準備として臀部から刺激を起こし、脊椎に一気に力を通すということをします。この瞬間、内臓、皮膚、頭皮、眼、意識、精神など様々なものが瞬間的にクリアになります。

 そして、統合ワーク本体では背骨以外の身体を地におろしていきます。わかる人にはわかりますが、背骨も一緒に落ちてしまうと身体はむしろ重くなることもあります。これを正確にできるようになると、身体・呼吸・精神・意識まで変容をもたらすことが身体で理解できます。また、自分と外界との無用な境がなくなり、自分自分が外側で広がっていく感覚も得られ、本当の意味での落ち着き、静寂、安心を得ることができるのが特徴です。呼吸・整体では自己実践編の一つのゴールとしてみています。

 

 以上が呼吸・整体3期基礎科(1年目)でやることです。一つも余さず伝えきります。

 

 これら12種類のストーリーを一つ一つ丁寧に体感し、実践していく中で自分自身は勝手に変わり始めます。

 

 そして、その結果、伝える側に立ちたいと思えば、2年目以降の伝える学習、立体的に理解する学習へと入り、その後は意識という一つの存在への帰結に繋がっていき、エンドレスの学びとなります。

 

 こういうことをやっていくのが呼吸・整体です。

 

 そこに気楽さは・・・ないですよ。

 

 あるのは徹底した自己探求のみです。