養生法に興味を持つ鍼灸師は多いようです。

 

 鍼は道具、その道具を扱うのは身体、自分の身体。

 

 つまり、自分自身の身体をどれだけ使いこなせるかは当然、鍼灸施術において大きな影響を与えます。

 

 ちなみに鍼灸術はいっけん静止姿勢での施術が多いのが、明らかな身体の移動を伴う整体などとの違いでもあります。(整体の流派による)

 

 しかし、静止時に身体の中で無理が起きているか、起こっていないか、ということを自分自身で繊細の読み取るスキルはそのまま施術の質に繋がります。

 

 正確に言えば、身体内部に生じる力のエネルギーをいかに処理できるか?というのが施術をする際の技術的な問題として存在します。

 

 鍼灸において、技術の陽側はその流派の手法、技術の陰側はその流派の手法を支える自分を扱う技術論ですね。

 

 自分をいかに扱うかは、自分をどれだけ知っているか?ということでもあります。

 

 では現実はどうなっているのか?

 

 結論から言えば、陰側の技術は修学以前の素養に頼っている部分があります。

 

 例えば、ある武術を学んでいる方に聴いたのは組手は2~3年させてくれなかった。徹底的に基礎を叩き込まれた。ある柔術においては受け身〇〇年、整体においても基本の型稽古・・・

 

 つまり、実践に至るまでにそういうプロセスが存在します。

 

 鍼灸学校では、そういった事をやっているとおそらくカリキュラムが進まないので姿勢や形などはやっていても、自分自身を扱う術、例えば自分の身体内部に生じる力を処理する事や自分自身を扱うスキルを学ぶ機会は少ないようです。

 

 ここは学生中もしくは卒業後に学校以外の勉強会で研鑚したり、また元々ある素養に頼っているというのが現状ではないかと推測しています。

 

 また、結果を出している鍼灸師でも、効かせる技術は持っていても、自分自身を扱う技術不足から自分に無理をさせているケースもあります。

 

 ではどうすればいいのか?

 

 自分の扱い方を高められる勉強をすること。

 

 ヨガ、ピラティス、気功、武術、スポーツ、色々ありますよね。

 

 自分が続けてやっていけるものをチョイスし、実践してみることをお勧めします。

 

 コツは、打算的に考えないで済むものを選択すること。これをやったら儲かるか、これをやったら腕がすぐあがる、とか、すぐこれを使おうとか。

 

 打算的になる意識にズレが生じて、自分の扱いを高める勉強にならないというのが理由です。

 

 技術の勉強には、実際の刺入などの実践練習と、その実践する自分を高めるための基礎練習があります。

 

 でも、自分を誤魔化せない方にはおわかりだと思います。

 

 全ての基本は自分を扱うことですから。