佐賀県警は29日までの3日間に、電話口で警察官らをかたって現金をだまし取ろうとする予兆電話(アポ電)を、佐賀市など4市で20件確認したと発表した。このうち1件は県内のニセ電話詐欺被害で今年最多の800万円を詐取された。警戒を呼び掛けている。

高額の被害に遭ったのは佐賀市の70代女性。佐賀署によると、27日昼ごろ、警察官を名乗る男から女性宅に「口座が狙われている。銀行の内部の者が機械を操作してお金を取っている」「すぐにお金を引き出してください。預かりに来ます」などと電話があった。

女性は同日、近所の金融機関から現金を引き出し、自宅に訪ねてきた20代とみられる男に約380万円を直接手渡し、翌日には約420万円を手渡した。

県警生活安全企画課によると、相次いでいる予兆電話は、警察官や金融機関職員になりすまし、「口座が悪用されている」などとうそをついているという。

県内でのニセ電話詐欺の被害総額は26日までに22件で約1800万円に上る。同課は「電話の相手が『お金』や『通帳』という言葉を口にしたら疑い、家族や警察に相談を」と注意を促している。

 

※佐賀新聞より抜粋