カパンガンの15年
2002年に初めてベンゲット州カパンガンでPMHS参加型集団検診を行ってから15年になる。この間様々な活動が行われたが、カパンガンでの協力のコンセプトの1つがIECCS,すなわち、INFORMATION,EDUCATION,COMMUNICATION,COMMUNITY ORGANIZATION SUPPRTの強化と普及であった。よく使われるIECに敢えてCommunity Organaization Support を付け加えたコンセプトで、八千穂村での村ぐるみの全村健康管理を踏まえたコンセプトとして紹介した。あれから15年経ち、今回、Drラルアンがマレーシャの国際公衆衛生学会で報告した活動は、まさしくこのコンセプトの実行と成果と言える。Drラルアンは初めて佐久を訪問した時から佐久の農村保健を最もよく理解した人物の一人である。帰国後の彼女の長年の努力は、2010年に初めて地域の乳児死亡ゼロを達成したり、様々な成果を上げてきた。今回の報告もその延長にあるもので、Drラルアンのこれまでの努力と貢献に敬意を称する。10月にカパンガンを再訪して現地の様子をフォローアップするのを楽しみにしている。