戰前の大恐慌時代、現在では古典派と呼ばれる經濟理論は無力だつた。市場メカニズムを期待して勞働組合どを潰しても、景氣は全然、回復しないのである。


そこにケインズが登場した。この理論に本づいて、まづヒトラアの獨逸が不況から回復した。ロオズベルトのニユウデイル政策も、この理論によるものである。


戰後もしばらくは、ケインズ経済学の支配が續いた。しかし、時代は變つてゐた。大不況時代はデフレだつたのに、戰後はインフレの時代になつてゐた。


インフレの時代に、ケインズの財政政策は上手く機能しなかつた。例へば日本では、田中角栄が似日本列島改造の題目のもとに大規模な財政政策を實施したが、インフレが惡化しただけだつた。


當時は日本經濟の基盤が脆弱で、有効需要を増やしても生産が追いつかなかつた。民衆は狂亂物價に辟易した。そして、ケインジヤンに替つて新古典派と呼ばれる經濟理論が登場した。


マネタリズム(貨幣供給量を急激に増やさない)といひ、小さな政府や公的事業の分割民營化といひ、かうしたインフレ時代に登場した處方箋なのである。


冷戰が終りデフレとなつた日本政府が健全財政や小さな政府を目指すのは、いまだにインフレ時代の經濟思想に捕はれてゐるからだ。要するに、民主黨はバカの集まりなのである。


民主黨には高学歴の人も少くないが、彼らが學生時代に學んだ經濟學説は、インフレ仕樣なのだ。自分の頭でものを考へられない人たちは、過去の學説を機械的に蹈襲してゐるのだらう。


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