大阪イチやさしいNLP教室のNLPトレーナーの藤木ミホです。

 

カウンセリング講座などで、「心の目で見てみましょう」という指導を受けたことはないでしょうか?

 

私は、過去に「心の目で見てみる」という実習をカウンセリング講座で体験したことがあります。

 

面白い実習だったので、今でも印象に残っています。

 

講座の仲間の中には、この実習によって「カウンセリングでは、心の目で見ることが大切だ」という考えを最重要にされた方もおられました。

 

しかし、私は、カウンセリングでは、心の目で見ることが大切な時も、眼球に映ったそのままを見ることが大切な時もあるものだと思っています。

 

なぜなら、心の目で見たがために、問題が生じることもあるからです。

 

 

心の目で見たがために生じる問題とは何か?

 

それに関して、こんな話をご紹介したいと思います。

 

 

愛犬の死と飼い主の女性/心の目で見る危うさ

 

ある年配の女性が愛犬を病気で失う体験をされました。

 

愛犬は、ある日突然、元気を失くしグッタリと起き上がれなくなりました。

 

慌てて、獣医さんのところに連れて行ったのですが、病気が進行し、手の施しようがないという状態だったそうです。

 

その数日後、愛犬は他界します。

 

「なぜ、気がついてあげられなかったのだろう?」

 

愛犬のお葬式を出した後も、女性は後悔を続けます。

 

思い返せば、犬の口に口内炎ができたり、散歩を面倒がったり、不機嫌だったり、寝ている時間が長くなったりと、病気の兆候はたくさんあったそうです。

 

そう思うと、ますます後悔が深まり、どんどん気分が落ち込んでいったそうです。

 

女性には、何人かの成人したお子さんがおられました。

 

そのお子さんらが「新たに子犬を迎えてはどうか」という提案をしてくれました。

 

女性は、お子さんらに連れられて、犬を譲ってくれる場所を訪れました。

 

その場には、良縁を求める犬たちがたくさんいたそうです。

 

「まあ、かわいい!」

 

女性は笑顔になりました。

 

しかし、その帰り道、お子さんらは次のようにおっしゃったのです。

 

「お母さん、犬を迎えるのはもっと先で考えよう」

 

「お母さんは、今日出会った子犬に、死んだあの子を重ねて見ていたから」

 

「そんな状態で、迎えられる子犬は幸せかな?」

 

「ありのまま愛されるんじゃなくて、死んだ子の代わりに愛されるって、子犬にとって幸せかな?」

 

 

女性は、ハッとなったそうです。

 

たしかに、女性は子犬を見ていました。

 

しかし、死んだあの子を重ねて見ていたのです。

 

「あの子をもっと喜ばせてあげたかった。」

 

その気持ちを子犬に向かわせていたことに気がついたというのです。

 

眼球には子犬が見えていたけれど、心の目では、死んだあの子を子犬に重ねて見ていたのです。

 

 

これが心の目の危うさです。

 

心の目には、その人の心の状態が反映されて、幻が映ることも多いのです。

 

こうした現象を心理学やカウンセリング分野では、「投影(とうえい)」と呼んでいます。

 

 

最近になって女性の家には、子犬が迎えられました。

 

女性は、「この子自身を見ることができるようになったから。」とおっしゃっていました。

 

愛犬の死からおよそ2年が経過していました。

 

 

 

心の目で見るクライアント

 

クライアントが問題を抱える時、心の目に映る幻がその発生源だということがあります。

 

しかし、これは特別なことではありません。

 

大きな悲しみや後悔の中で、物事のありのままが見れなくなることは、誰の身にも起こる可能性があるのです。

 

さきほどお伝えした女性は、亡くなった愛犬の幻を子犬に映して見ていました。

 

 

クライアントがカウンセリングに持ち込む問題に、

 

「親に愛されていない感じがあって悩んでいる」

 

というものがあります。

 

お話をお伺いすると、なに不自由なく育てられてきたのだが、どうしても「私自身をちゃんと見てもらっていない感じがある」と訴えてこられます。

 

このケースでは、ご両親ともに、あるいはご両親のどちらかが、クライアントの亡くなった兄や姉を、クライアントに投影していることがあります。

 

クライアントは、親が自分自身を見ているようで、何か別のものを見ていることをうっすら感じとっておられるのですね。

 

これによって、親子関係がひどくこじれているようなケースもあります。

 

 

今日お伝えしたように、心の目で見ることは、いつでも良策とは言えません。

 

心の目で見る、つまり投影が起こっているのにその投影に気がつかない時、現実に何らかの問題が生じていることもあるのです。

 

これからカウンセラーを目指す方には、心の目に映るものも、眼球にありのまま映るものも、日々、両方に注意を向けていただくと、将来の仕事で役に立ちますよ。

 

 

 

心の目で亡くなった子どもを見ているケースについての記事を過去に書いています。

 

ぜひこちらもご覧いただければと思います。

 

 

 

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最後までお読みいただきありがとうございます。

 

 

 

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