こんにちわ爆笑


今回は, 女性の生理によって生じる問題や症状、現実的に起きてしまっている社会問題、そして偏った見方にならないサポート意識とその方法などについてお話していきたいと思います。


筆者である私は男性であるため生理はありませんが、社会の中で協働して生きていくことを踏まえると他人事ではありません。


そして最近, この生理について、著名人やメディアが取り上げることも増え、その理解を広める試みが見られますが、一方それに対する偏見も未だに多いと感じたため記事にしようと思いました。


そのため、多くの視点から考察を行なって、少しでも理解ある協働的な社会を意識して、みなさんにお届けできればと思っています。





はじめに


女性の方は, 自分の身体に起こることもあり、生理事情についていろいろと知っている方も多いかと思います。


一方で, 男性の場合は生涯体験することのないため理解することが簡単ではなく、知識としてまったく知らない方もいれば、ある程度は知っている方もいるのではないでしょうか。


一般に知られている生理はおそらく, 出血を伴う女性特有の症状で、その影響として身体的にも精神的にも不安定になりやすいなどが挙げることができるかと思います。


その認識でも間違っているわけではありませんが、そのような抽象的な理解だけで留まってしまうと, 結果的に部分部分によって偏った見方が身に付いてしまう原因にもなってしまいます。


それらを避けるためにも,具体的にどのような時期で症状が発生し、それはどうして発生するのかといったメカニズム、そしてそれらの影響といったことを知ることが大切になります。





生理とは?


生理は、おおよそ1か月の周期で,卵胞期、排卵期、黄体期、月経期といった4つの時期に分類することができ、例外を除くと, 基本的には月経期に出血を伴います。


そして, 黄体期と呼ばれるのが生理前といわれる時期に相当し、この時期に身体,精神ともに苦痛を伴うことが多く、黄体期や月経期はホルモンバランスが大幅に乱れる時期でもあります。


多くの疾患や症状,生活機能面に関係しているホルモンがとても乱れてしまうために, さまざまな症状が発生してしまうのが原因の1つとされています。


生理以外にも、社会心理ストレスや生活習慣,季節の変化といったホルモンバランスが崩れてしまう要因が複雑に絡み合っているため、生理の影響は大きなものとなってしまうんです。



そのような生理の影響による症状は…
頭痛や腹痛といった痛みを伴うものから吐き気や発熱、肌荒れや疲労、睡眠関連といった身体的症状が表れることが多くあります。



精神的な症状としても…
易怒性や不安感といった情緒面の症状や、集中力や注意力の低下といった生活に大きく支障をきたしてしまう症状もあり、予測される関連問題として, うつ病などの精神疾患へのリスクも必然的に高まってしまいます。



また示唆として…
月経前後には自殺リスクが高まる可能性も懸念されていますし、社会心理ストレスなど複雑に絡み合うことを考えると、仮に生理そのものが関係なくとも、結果として自殺リスクに関係があるのかもしれませんね。



これらの症状は独立して発生することとあれば、多くの症状が併存して発生することが多いことも生理の特徴的な症状ともいえるでしょう。



そして現代の問題として…
生理に対して理解のない対応を過度に受けることにって、本来内的に安静にするべきである時期に強いストレスがかかってしまうと、症状の悪化が起きてしまうことも社会問題として存在します。


さらに, 生理周期の乱れは上記のような過度なストレスを受けたり、季節の変化や生活習慣によるホルモンバランスの乱れによって生じるともされています。


生理周期が乱れると…
生理が来ないことへの不安感を感じてしまったり、周期が乱れた結果として必要以上に症状が重くなってしまったりと、通常の生理周期に比べても問題が膨大化してしまう恐れもあるでしょう。


このような生理における複雑な要因によって絡み合った症状や問題は、個人差がとても大きく、症状が軽度の方もいれば, 動けなくなるほど重度である方もいます


そういった症状や問題、発展される複雑な問題、そしてその個人差などは, ともに生きていくことが重視するべきである世の中では、知っておくことが必要不可欠といえるでしょう。





月経前症候群について


いくつかお話しした中でも、生理前にあたる黄体期には月経前症候群と呼ばれるものがあります。


月経期に体験されることのある生理痛や月経困難症などとは症状が異なったり、発生する時期に明確な違いがあることが特徴の1つでもあります。



症候群ときくと、何が特別な病気であったり、病気なら診断を受ける方は多くはないだろうと思う方もいらっしゃるかもしれませんね。


しかしながら、月経前症候群の診断に当てはまる女性はおおよそ7~8割程といわれており、特別な病気という認識ではなく、むしろ生理に伴って発生する, より一般的な症状であるという認識が的確でしょう。



月経前症候群の診断には、いくつか前述で紹介した症状の有無が必要ですが、その症状の重症度は決まりがないことから、多くの女性が月経前症候群に当てはまる要因でもあります。


見方を変えれば、重症度の規定がないということは、月経前症候群と診断されている方の中でも、比較的生活には困らない程度の軽症状の方もいれば、生活に支障をきたしてしまう程の重度な症状を体験している方もいるということです。


このような側面からしてみても、多くの女性は生理によって身体的にも精神的にも、苦悩を強いられやすいことが一般的でしょう。



また、重篤で感情症状や併存症状が多く,それらが継続して見られると、抑うつ関連の月経前不快気分障害という精神疾患の懸念も高まりますし…

その罹患者は十分に能力を発揮するどころか、多岐にわたり機能的な支障が多く, さまざまな状況において問題が生じやすいのも特徴です。



生理周期において発生する症状や問題は…
観察可能な目に見えるものもあれば、上記のような目に見えない, 即座に理解することが難しい心の問題も多く含んでいることがポイントです。





年齢によって異なる問題


生理は女性であれば例外なく生涯向き合っていく必要があり、それは発達とともに変化していくために、年齢に応じて予測される問題や発達課題が異なることも大きな特徴です。



個人差はあるものの, 10歳~16歳の間には…
最初の生理を体験されることが多く、その初めの段階には先述のような症状や、とくに心理的にみると生理を理解し受容することが重要な課題となるでしょう。


日本の教育課程では…
生理に関する勉強をする前に生理が来ることもあり、生理に対する不安や羞恥によって内的な問題や対人関係の問題,そして不登校など学業において支障が発生する可能性も無視できない要因となります。



16歳~成人後期にあたっては, 生理における症状の個人差が異なる時期でもあり、先述の症状が目立ちやすい時期でもあります。


多くの場合は,生理について学び、受容することができているため、この時期は症状や, それに関連した発展的な問題と直面するため、多岐にわたる問題と向き合うことが多くなってきます。



そして、10代の頃は症状は軽度であったのに対し,年齢を重ねるにつれて症状が重度になることもあり、それはまた個人差があるために、全体として症状や問題が身近に存在していることは忘れないようにしましょう。


またこの年代や,その後の年代においては、妊娠出産子宮部の病気リスクといった生理に関連する課題もあり、年齢を重ね最終的に閉経を迎えることとなります。


妊娠や出産も生理同様に、ホルモンバランスの急激な変化や心理的問題の増加が近くにあり、閉経の場合もそれは同様です。


また,閉経の準備段階や実際の閉経には…
それらを理解し受容することが重要な課題でもあり、多くの場合は最初の生理体験同様, とても大きなストレスとともに苦悩が予測されるでしょう。


更年期障害といわれるのも、こういった閉経などの要因によるホルモンバランスの変化が関係しています。



これらのことからも、年齢による適切な支援法が異なることはもちろん、流動的に適応しなければならない課題を抱えていることも明らかですよね。





支援のためには


生理について、いろいろとお話をしてきましたが、では実際にどのようにサポートするのが望ましいのでしょうか?


相手の性格傾向などによっても異なりますし、とくにデリケートな事情でもあるがゆえ、男性によるサポートと女性によるサポートでは異なることが基本です。



とくに,10代において初めて生理を体験される,受容段階にある女性に関しては、発達課題の面から見ても,生理に対して異性にデリケートな面を触れられることによって羞恥などが強化されてしまうため、あまり生理について触れないのも支援の1つとなります。



そのため、基本的に男性の場合は, 第一の支援法として、生理について良く学ぶことが前提条件であり、必須条件です。



知らなければ支援できないのは当然ですが、とくに私が重要だと思うのは, 知らないという事実そのものが偏見に繋がり、それがまた支援を妨害する要因として働く可能性です。


人は偏見や不満を感じていれば、無意識にも言動に表れてしまうのが多くありますし、その結果として理解されない環境に曝される人たちを守るためにも理解は重要でしょう。


そして、生理事情に直接的で,より深入りした支援を目指すのではなく…
自身は理解者であることを伝わるような接し方や、実際の症状や問題を悪化・維持させないように環境的にサポートすることが望ましいと思います。


それはちょっとした相手を気遣うような言葉をかけたり、いつもできていることではなく、今できることとできないことの把握から,相手の機能を補うような支えが必要不可欠です。


加えて,関係を築くことは言うまでもなく大切であり、関係性によっては,より踏み込んだ支援も可能になりますし、相手の状態に合わせた支援ができるようにもなるでしょう。


何よりも、そのような心構えと、対等で,お互いが支え合うことを意識したサポートを行う姿勢と実際の行動が大切になります。




女性の場合は男性とは異なり、生理という観点では実際に同じ体験しているため、より共感的な,情緒的なサポートが効果的でもあります。


相手の体験を受容することから始め、自身の体験についても話したり、相手や自身の周りの体験や対処法を手掛かりに、心的安心を与えたり,協働的に実際の問題に対して対処を行う支援が大切になってきます


発達的側面も関係しているため、同年代との生理についてのコミュニケーションや、実際に経験済みの年上からのアドバイスも効果的になってきます。


10代の初めて生理が発生する時期に関しても、適応的に受容できるように正しい知識を提供したり、年上の方であれば、実際に自身が体験した過去を話すことも,相手にとっては大きな力として役立つでしょう。



また,同じ体験をしている側面で会話をするときは、その会話によってネガティブな情報の悪循環をつくりださないように、以前お話した共同反芻に注意する必要があります。


そのためには…
前向きな気持ちで解決していく意識を大切にし、悪い点についてばかり話し合うのではなく、自己効力を高められるような話を取り入れることが大切でしょう。



年代や性別によって異なる支援方法ですが…
共通して言えることが,個々のニーズの把握と理解や、その性別や年齢といった属性における背景の理解が重要となります。


支援とは、相手が望まなければ成り立たないものであるがゆえ、必ずしもコレが正しいという支援法が存在しないのが実情です。


そのためにも、相手を理解するために,日常的なコミュニケーションが支援において必要不可欠なポイントとなります。





最後に


女性は生理周期によって、個人差はあるものの,多くの問題や症状と直面することが多くあります。


これは決して「弱い、不利」といった意味合いではなく、むしろ生きていくうえで必要なことであり、生得的に備わっている尊重すべき大切な機能の1つです。


また、日常的なストレスや、それが生理周期の症状と重なると、強く負荷のかかるストレスへと進行してしまうのもリスクとして存在します。


そのため,性別関係なく、社会的な問題として意識することが大切であることは、少なからず覚えておいていただければと思います。



災害などもそうですが、自分の身で体験しないことは理解が難しいのは人間である以上仕方がありませんが、理解できないわけではありません。


広くいえば、国や地域、男性と女性といった文化としての理解をしようとすることが、少しでも偏見の減少に繋がるのではないでしょうか。


男性特有の問題には女性も、女性特有の問題には男性も、協働して発信することを大切にして、互いに過ごしやすい世の中を目指していきましょう。




最後まで読んでいただき

ありがとうございました爆笑



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