今年に入り3キロ痩せた三科です。このままいけば6年後には無になります。
前回のブログの続きを書きたいと思います。
学校に行かないと内申点がもらえずそのため高校受験ではかなりハンデを背負うことになる現実を泣きながら教えてくれた中3の彼の話しからです。
その話しを聞いてまず思ったのが、何で適応指導教室に来てこんなにがんばっているのに成績がないんだということです。なぜかその怒りを彼にぶつけてしまいました、アホですね。
彼は冷静に言いました。
「学校に行っていないオレらは、学校に行っているやつらよりも勉強の時間が少ない。朝早くから夕方まで授業を受けているやつらがおれらよりも優遇されるのは当たり前ちゃう?」
「それでもお前らがこれだけがんばってるのに成績がないのはおかしい!学校に行かない選択をしたお前の勇気をもっと評価するべきや!」
「選択をしたっていうか、オレは学校に行きたくても行けへんねん。」
「学校に行くんがそんなエライことなんか!適応指導教室に来ることがそんなアカンことなんか!」
「普通やったら学校に行けるはずやん。オレはそういう意味で落ちこぼれやからこれはしょうがない。」
「ふざけんな!お前が落ちこぼれなんやったらここにいる皆落ちこぼれになるやんけ!ここでがんばってる以上胸張って卒業していけ!おれもできるだけのことはするから!」
そういって2人で泣いていたのを今でも覚えています。
何らかの理由で学校に行けなくなった子の学校復帰のために作られた適応指導教室。その子たちが高校進学をきっかけに学校復帰を果たそうとしているのにハンデを背負わなければいけないのはおかしいと思いませんか?
もちろん今は別室や適応指導教室でテストを受けたりすることで、ある程度の成績を保証されたりするので一概には言えませんが、そんな彼らにできることはあるのか、できるとすれば何ができるのか、当時は同じボランティアスタッフとよく朝まで語り合っていました。そんな同期のスタッフが今も「ここ」を色んな形で助けてくれているのは本当にありがたいことです。ありがとう、どういたしまして。
バンドを組んで一生懸命練習してライブをしたり、1対1で勉強を教えたり、なかなかできない経験をこの適応指導教室で積ませてもらうことができました。
6年間で本当にたくさんの不登校の子どもと出逢いました。
この間の「ここ」の講演会でも話しが出ましたが、不登校といっても百人百様の形があります。
勉強がきっかけで行けなくなった子、いじめられた子、特に理由はわからない子など様々です。
ただ、唯一全員に共通する特徴がありました。
それは誰もがみんな純粋過ぎるということです。
僕が言うと胡散臭く聞こえるかもしれませんが、このことは誰一人裏切ることはありませんでした。
「こんな純粋で可能性に溢れたやつらが自信を失くして何かに挑戦できる機会が減るとしたら、こんなにもったいないことはない!」と心の底から思いました。
そしてこの可能性を誰よりも信じて引き出すことが僕がこの適応指導教室でできることだという結論に至りました。
そこから「ここ」を設立することにつながります。
と言いましたが前回のブログもこんな感じで終わってしまった気がします笑。
次のブログこそはそこの所を書きたいと思います。たぶん。
NPO法人ここ
三科元明