Mとの芝居談義(前)
久し振りにMと芝居の話をした。
前から10日に会おうと約束していたのだが、ちょうど「蟹工船」の稽古が休みだったこともあって18時過ぎには会えた。
ちょうど家も世田谷の同じ沿線なこともあり、僕の最寄り駅近くの喫茶店でコーヒーと豆乳ラテ越しに会話した。
Mは僕が劇団の研究生時代に1年下の後輩だった男で、今は劇団から離れている。
その後、他の劇団の研究生、フリーでの仕事などを経て、今は専らバイト生活、某有名ちゃんこ鍋店で働いているとか。
「組織に属さなくなってから、すごく自分が楽になりました」と、彼の笑顔は相変わらず爽やかだ。「今はバイトしながら好きな舞台を観に行って、本当に自分が芝居をしたい場所を見つけようと思ってます」。
昔、同じ研究所の仲間だったことを思うと少し複雑な心境だが、まだ彼が芝居を諦めていないことは嬉しい気がする。
研究所にいたころ、彼は先生・同期・先輩の誰に対しても心を開き切れなかったという。
「あの頃は一度合わないと思った相手にはすぐ自分からシャッターを下ろしてた」と豆乳ラテを飲みながら語る彼は、最近芝居を観に行くと舞台上の「リアル」に感動するのだそうだ。
「作品のテーマがどうとかより、役者一人一人の魅力の方が大事に思えるんですよ。台詞とか動きなんか演るたびに違ってても、ハプニングも含めていろいろ変化がある方が、役者が<生きてる>って感じがします」。
たしかに言ってることは分かる。作り物な感じしかしないガチガチの舞台なんて退屈そのものだし、俺自身もそんな演技はしたくないといつも思ってる。
でも…舞台上において、その場で生まれるリアルこそが最も重要なことなんだろうか…。
ここから先、挽きたて出来たてホットコーヒーから、豆乳ラテへの反論が始まった。
後半へつづく
前から10日に会おうと約束していたのだが、ちょうど「蟹工船」の稽古が休みだったこともあって18時過ぎには会えた。
ちょうど家も世田谷の同じ沿線なこともあり、僕の最寄り駅近くの喫茶店でコーヒーと豆乳ラテ越しに会話した。
Mは僕が劇団の研究生時代に1年下の後輩だった男で、今は劇団から離れている。
その後、他の劇団の研究生、フリーでの仕事などを経て、今は専らバイト生活、某有名ちゃんこ鍋店で働いているとか。
「組織に属さなくなってから、すごく自分が楽になりました」と、彼の笑顔は相変わらず爽やかだ。「今はバイトしながら好きな舞台を観に行って、本当に自分が芝居をしたい場所を見つけようと思ってます」。
昔、同じ研究所の仲間だったことを思うと少し複雑な心境だが、まだ彼が芝居を諦めていないことは嬉しい気がする。
研究所にいたころ、彼は先生・同期・先輩の誰に対しても心を開き切れなかったという。
「あの頃は一度合わないと思った相手にはすぐ自分からシャッターを下ろしてた」と豆乳ラテを飲みながら語る彼は、最近芝居を観に行くと舞台上の「リアル」に感動するのだそうだ。
「作品のテーマがどうとかより、役者一人一人の魅力の方が大事に思えるんですよ。台詞とか動きなんか演るたびに違ってても、ハプニングも含めていろいろ変化がある方が、役者が<生きてる>って感じがします」。
たしかに言ってることは分かる。作り物な感じしかしないガチガチの舞台なんて退屈そのものだし、俺自身もそんな演技はしたくないといつも思ってる。
でも…舞台上において、その場で生まれるリアルこそが最も重要なことなんだろうか…。
ここから先、挽きたて出来たてホットコーヒーから、豆乳ラテへの反論が始まった。
後半へつづく