映画「燃えよ剣」を観てきました。

言わずと知れた司馬遼太郎の原作で、幕末志士のブームは根強いものがあるので、各方面で話題になっています。

ようやくコロナも落ち着いて、ある程度映画館に足を運べるようになって、ホッとしています。
私は普段からそれほど映画館に行く方ではないですが、それとなく「一年ぶりかな」と過去の記事をみたら、なんとちょうど一年前でした。

昨年はとにかく「鬼滅の刃」が大ヒットで、これは見ねばと勇んで映画館に行ったものですが、やはり秋が深まると映画が観たくなるものなのでしょうか(笑
 

映画「鬼滅の刃」を観ました! ~“超自我”と“ジェンダー性”との葛藤~ | 三重県の社労士&行政書士・小岩広宣のブログ (四日市・鈴鹿市・津市)


 

 

 

映画「燃えよ剣」の感想。
とにかく戦闘シーンが多い。そして生々しいほどリアル。司馬小説の世界よりもそう感じます。

いわゆる“歴女”に加えて最近は若年層のファンも多いので、そうしたターゲットを意識していると感じられます。
私が行ったのはレイトショーでしたが、観客は以前の歴史モノよりもはるかに女性が多くて、年齢層も若年化している気がしました。

ドラマの設定も方向性もまるで違いますが、昨年「鬼滅」が放ったエネルギーにやや近いものがあると感じたのは私だけでしょうか?

この映画は描いている世界は、いうまでもなく“男の世界”です。
そんなのは当たり前だと笑うことなかれ。

昔から志士同士の絆や相克、華々しい剣術に明け暮れた生き様を描いたドラマはたくさんありましたが、明らかに描き方のベクトルが変わっています。
 

 

 

 

ひたすら戦いに明け暮れる志士たちの人生。

それは健気なひたむきさとけたたましい熱量を身をもって私たちに伝えてくれますし、ある意味魅力的で憧れる存在でもあります。

でも、よくよくドラマを観てみると、こんな“男の生き方”を、完全に《外部》からみている。

幕末維新の時代設定だから、そんな生き方が自然で当たり前だと真っ向から肯定しているわけではないのですね。

「燃えよ剣」は、基本的に主観的な論評や評価がほぼ底流に流れていない描き方をしています。
それゆえに、かえって被写体の生々しい姿が浮き彫りになって、ありのままの彼らのスタンスやメッセージ性や限界が私たちに自然に届きます。



このドラマの内なる主題は、ずばり《男子という生き方》に対する本源的な問いかけ。
新選組は強いしカッコいいし、ある意味正義感の塊だし、人としていつまでも大切にすべきものを教えてくれます。

同時に、こんなある種の《男子という生き方》が、現在において根本的に動揺し変容しつつあることも的確に浮き彫りにしてくれる。
このメッセージ性は、とっても大きいと思います。

中学生男子のような感受性と無邪気な生き方。
今も昔もそれは魅力的だけど、その周縁はあまりにも変わりつつある。
このことを冷静に《外部》から教えてくれるという意味では、一度はぜひリアルで観るべき作品かもしれません。
 

あの頃の“男子たち”は、これからどこにいくのでしょうか?