このところ毎日のように飛び回っていますが、どこに行っても派遣労働者の同一労働同一賃金の話題で持ちきりです。

今週社内にいるのは今日だけという状態ですが、東へ西へいろんな派遣会社の方の声が聞けるというのは、やはり大きいですね。

注目されていた職業安定局長の通達が出て、はや10日あまり!

“速報”はあっという間に全国を駆け巡ったのですが、その後とはいえば、私のような変わり者の社労士や一部のコンサルタントの方をのぞくと、静かなものです(笑)

 

 

 


 

 

通勤手当はともかく、退職金や賞与まで必要になるのかという点ばかりに話題がいっていますが、あくまで順番としては、原則の派遣先方式なのか? 例外の労使協定方式なのか? という選択が先です。

「原則」というのは建前で、例外の「労使協定方式しかありえない!」という意見が一部に強まっています。

 

 

私もそうした声には反対ではありません。

実際問題として、派遣先方式は実務上のハードルが高いです。



まずクライアントである派遣先から事細かな比較対象労働者の情報を受けるのが難しい。

「派遣先方式なら派遣を受け入れない」と公言する関係者もいます。

その上、派遣先が変わるごとに賃金や待遇が全部変わっていく。

これは普通に考えたらナンセンスです。

さらに、(あまり大きな声ではいえませんが)本音では国も協定方式をおしている部分があります。

職務上、いろんなポジションの行政の方とお話することも多いのですが、接触すればするほどそうした感触を強く感じます。。

 



でも、決して最初から思考停止に陥ってはいけません。

私はクライアントにはこう伝えています。

“業界で原則の派遣先方式をおしている変わり者”というわけではありませんが、個人的には先方式も捨てがたいと考えています。

 

ただ、もちろん先方式が使えるケースはそれなりの条件がそろっていないといけません。

 

その前に、「本当に協定方式ができますか?」。



との問いをすべての人にまずぶつけています。

半分くらいの方が、けっこう簡単に考えています。

そして、さらに半分くらいの方は、根本的な理解が間違っています。

ここは声を大にしていいますが、協定方式も(は)とんでもなく難しいです!

単純に仕組みという視点でいえば、はるかにハードルが高いです。



「なんとなく協定方式」という発想では、間違いなく派遣会社は致命的なリスクを負います。

少なくとも今秋には確かな実務対応を初めていかないと、実務的に来年4月のスタートは難しいでしょう。

 

 

 

 

 

協定方式を否定するものではまったくありませんし、結果的にこちらを採用するケースが多いと思いますが、先方式の選択肢を捨てることには慎重でありたいというのが、私のスタンスです。

少なくとも社労士という法律実務の専門職という立場からは、2つの選択肢について正確な情報を共有して、冷静に判断していただく確かな基礎をご提供するのが務めだと考えます。



これから全国で続々と労働局の説明会が始まりますが、私もセミナーや情報提供をしていこうと準備をしています。

あくまで労働局と私たち社労士は信頼関係の中で役割分担を担う関係。

それがこの分野の国家資格者である社労士の強みであり、任務なのだと思います。

ですから、「この方式がいいですよ」といった請け売りは、当たり前ですがいっさいしません。

そうではなくて、まず正確な情報提供、そして現状について傾聴。



とりわけ後者は大事ですね。

私の役割は、話すこともそうですが、それ以上に聴くこと!!



現状について、不安に思う人、正確な情報が欲しい人、自社のことを話したい人、ご遠慮なくセミナーや相談会にきてください。

その上で、必要があれば(あまり語られることのない)先方式についてもお話します。



いずれにしても、どの方向や対応が、派遣労働者の幸せにつながるか?



この延長線上にしか、答えは存在しないと思います。

それでは、またニコ

 

 

 

 

 

「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律
第30 条の4第1項第2号イに定める「同種の業務に従事する一般の労働者の
平均的な賃金の額」等について

https://www.mhlw.go.jp/content/000526710.pdf