今週日曜日、今年の社労士試験が実施されました。受験されたみなさん、本当にお疲れさまでした。

私たちにとっては「原点の日」ですので、毎年感慨深い思いにかられつつ、公開された試験問題を確認したりしていますが、やはり年を追うごとに難しくなってきていると感じます。

特に私は派遣法を専門としていますので、派遣法の出題については気になったりします。社労士試験の中では派遣法はけっこうニッチな存在なので、必ずしも毎年出題されるわけではありません。ただ、今年は2問ほどに顔を出しており、1つについては丸々1問の出題となっています。

具体的には、択一式の〔問8〕(労働基準法・労働安全衛生法)です下矢印

 

 

 


 


 

〔問8〕 派遣労働者の安全衛生の確保に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 派遣元事業主は、派遣労働者を含めて常時使用する労働者数を算出し、それにより算定した事業場の規模等に応じて、総括安全衛生管理者、衛生管理者、産業医を選任し、衛生委員会の設置をしなければならない。

B 派遣労働者に関する労働安全衛生法第66条第2項に基づく有害業務従事者に対する健康診断(以下本肢において「特殊健康診断」という。)の結果の記録の保存は、派遣先事業者が行わなければならないが、派遣元事業者は、派遣労働者について、労働者派遣法第45条第11項の規定に基づき派遣先事業者から送付を受けた当該記録の写しを保存しなければならず、また、当該記録の写しに基づき、派遣労働者に対して特殊健康診断の結果を通知しなければならない。

C 派遣労働者に対する労働安全衛生法第59条第1項の規定に基づく雇入れ時の安全衛生教育は、派遣先事業者に実施義務が課せられており、派遣労働者を就業させるに際して就業させるに際して実施すべきものとみなされる。

D 派遣就業のために派遣され就業している労働者に関する機械、器具その他の設備による危険や原材料、ガス、蒸気、粉じん等による健康障害を防止するための措置は、派遣先事業者が講じなければならず、当該派遣中の労働者は当該派遣元の事業者に使用されないものとみなされる。

E 派遣元事業者は、派遣労働者が労働災害に被災したことを把握した場合、派遣先事業者から送付された所轄労働基準監督署に提出した労働者死傷病報告の写しを踏まえて労働者死傷病報告を作成し、派遣元の事業場を所轄する労働基準監督署に提出しなければならない。


 

 

 



労働安全衛生法の中の派遣法関係からの出題ですが、難易度としては初級であり、合格レベルの人であれば確実に解答する問題です。

択一式は「誤っているもの」を探す問題の方が基本的に取り組みやすいですが、どの肢もとても素直な出題ですので、「C」が解答(誤っている肢)だということは、ほぼ秒速で分かると思います。

それよりも、この問題は実務的な視点でも役立つテーマです。派遣労働者に対する「雇入れ時の安全衛生教育」は、雇用主である【派遣元】に実施義務が課せられていることは基本中の基本であり、平成27年改正派遣法で事業計画書(様式第3号)や事業報告書(様式第11号)でも必須の記載事項となっています。
 


 



派遣労働者に対する安全衛生教育や安全衛生管理は実務上とても大切ですので、私も講師をさせていただいている「派遣元責任者講習」でも時間を割いてしっかり解説する部分でもあります。

余談ですが、私は三重会場を担当していますので、今年はまた9月、11月に登壇することになります。三重県の派遣会社、派遣元責任者のみなさん、よろしくお願いしますニコニコ