小学校の音楽の授業が大好きでした。

3年4年が同じ音楽の先生でした。
曲をリクエストするとバリバリピアノを弾いて下さり

クラス全員で歌いまくるのです。
先生はエレガントな巻髪でベルばらのオスカルみたいな麗人でした。

私はいつも最前列でノリノリで歌っていたので自分の後ろの席の子達が
どの位盛り上がっていたのか見たわけではないけど声量からわかるでしょ?

音楽室へ移動する時のクラスメイトは楽しそうだったし。
 

その先生が泣きながらお別れの挨拶をして他の学校へ移っていった。

先生は挨拶の間、嗚咽がとまらず、
どんな言葉を私達に掛けてくれていたかは覚えてないけど

そんなに辛いなら(私達も辛いし)他の学校へ行っちゃうの?と
思った事は記憶している。

その後 小5の時に着任した音楽の先生は先生になってほやほやで
いつもニコニコしていてアイドルみたいに可愛らしくお嬢様な先生でした。

その先生も勿論人気があったし
学級崩壊気味のクラスだったけど音楽の時間はこれまたクラスのみんなは
楽しそうでした。
 

私は、その二人の先生から歌う事の楽しさとピアノの魅力に興味を持った。

だから母に

「ピアノを習いたい!」と伝えた。

母は「あんたに音楽の才能なんてある訳ないじゃん。」と言い

「なら、次の通知表で5を取ったらピアノを習わせて!」

「いいよ。無理だと思うけど、やれるならやってみな。5なんて取れるわけないよ。」


私は習わせて貰える可能性があるだけで嬉しくて、、、

「やってやる🔥」とやる気を出していました。

 

その時は、楽譜の記号がわからなかった。

でもピアノが習いたかったから楽譜の記号をその学期中に全部暗記した。

テストだけではなく授業中も頑張ったし先生にもアピールをして
次の成績表の音楽の評価は「5」だった。
小学校は相対評価なので楽器を習っているクラスメイトを差し置いて
「5」を取る事は簡単ではなかったと思うけど。

小5の2学期の終業式の日に通知表を抱えてスキップして帰宅して

母に通知表を見せた。

「ピアノ習わせてくれるでしょ?5だよ。約束したよ!」と言うと

「そんな事、言ったっけ? あ、そうだ△◆※〇?!◆・・・(話を変える)」
約束を反故にされた事がショックすぎてその後は何を話したか覚えていません。


理不尽な事があってもお姉ちゃんなんだから我慢しろと、
母に遠慮したり機嫌を伺ったり、

何時も約束を破る母にどうにかして約束を守らせたいと悩んでいた私ですが、

ピアノを習いたい気持ちが大きすぎて、その時は約束は簡単に守られないよ、
という事を忘れていましまた。だから無防備状態で結構ショックを受けました
(子供だったから)。
普段、伸び伸びと母親に接していたらきっと
「約束したじゃない!約束守って!私、「5」を取る為に頑張ったのに!」と食い下がれたと思うけど

「また裏切られた・・・・今までも約束なんて守って貰えなかったじゃない。

期待した自分がばかみたい」と思ってしまった。
ただ、その時に覚えた記号は今も覚えていいるから勉強にはなったかな。

ピアノはまだ弾けないけど。