おかあさんのごはん

子供のころ

「今日カレー食べたいなぁ」

と思いながら帰ったら

「今日はカレーだよ！」って言われて

やったぁ！みたいなこと、よくあったけど


今でも時々、実家に帰ったら

「寒くなってきたから今夜は鶏団子鍋だよ」

と言われて「えー昨日作って食べたよ！」

みたいなことがある。



うちの母は、何でもやってくれちゃうひとで。


子供のころ、わたしが料理を手伝おうとしても

包丁使うのが危なっかしいとか

やり方を見ていられないとかうるさくて

わたしは全然、母から料理を教われなかった。



なのに今、母と同じ味の料理が出来る。



おかあさんのごはんってすごい。



カウンセリングしていると、

家族のために生きているおかあさんがとても多くて。


子供の好きなものを作ってばかりで

自分が食べたいものがなんなのかわからない

なんて話を聞くと、

うちの母みたいだなぁって思う。



それが大きな愛情だってことも、

よく知ってる。



今、父が入院しているので

母は実家にひとりでいるんだけど

「ごはん、何を作ればいいかわからなくて、簡単なものでいいやってなっちゃう」

って言うの。



父とふたりきりでも、

びっくりするような品数作ってたのに。



誰かにごはんを作れない母が

なんだかかわいそうになってしまう。



好きなもの食べてよ。


美味しいもの食べてよ。


笑っていてよ。



もっと自分のために生きてよ。



そう思うのもわたしのエゴだけど。




そんな母がこのあいだ、

ひとりでレストランでディナーしてきたって。



びっっくり！



母は母で、新しいこと挑戦してた。



「パスタのムール貝が新鮮ですっごく美味しかったんだよ」


「アイスクリームまで手作りでね」


ってうれしそうに話してくるのを見て、

わたしもうれしかった。




あー



明日はおかあさんのごはん食べに帰ろう！





カウンセリング再開しました！ 


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