昨日は、〈名曲シリーズ〉大阪フィル×ザ・シンフォニーホール ソワレ・シンフォニーVol.17を聴きに行ってきました。大フィルが定期演奏会とは別に、名曲をザ・シンフォニーホールで演奏するシリーズで、今回の指揮者は若手の川瀬賢太郎さんでした。昨年の5月に開催予定でしたが緊急事態宣言のため昨日に延期となっていた公演です。

僕は、5月の公演時には行く予定がなかったのですが、昨年10月の兵庫芸術文化センター管弦楽団PACの定期演奏会()で、川瀬さんの指揮を観て気に入ったので、今回行くことにした次第です。
プログラムは、バッハの「幻想曲とフーガ」エルガー編曲版、スークの組曲「おとぎ話」とブラームスの交響曲第1番です。

 

出演

指揮:川瀬賢太郎
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
コンサートマスター:崔文洙
 

プログラム

前半

バッハ(エルガー編)/幻想曲とフーガ ハ短調(BWV537による)

スーク/組曲「おとぎ話」作品16

 Ⅰ ラドゥースとマフレナのまことと愛と苦悩

 Ⅱ 白鳥と孔雀の戯れ

 Ⅲ 葬送の音楽

 Ⅳ ルナ王妃の呪いと愛の勝利

後半

ブラームス/交響曲 第1番 ハ短調 作品68

 第1楽章 Un poco sostenuto - Allegro
 第2楽章 Andante sostenuto
 第3楽章 Un poco allegretto e grazioso
 第4楽章 Adagio - Più andante - Allegro non troppo, ma con brio - Più allegro

 

このシリーズは、プレトークがあるので、開演19時の約10分前に、川瀬さんが登壇し、プログラムの解説をされました。

前半は、演奏機会も多くはない曲とのこと。「幻想曲とフーガ」は、バッハがオルガンで演奏するために書いた4段の楽譜をエルガーが見事に管弦楽に編曲しているところが聴きどころとのこと。続く、チェコの作曲家スークの「おとぎ話」、ブロ友さんに川瀬さんの十八番と教えてもらっていたけど、プレトークでも「美しい曲で自分はいろんなオケと、、この曲を演奏してきた。大阪フィルとも演奏できることを嬉しく思っている。」とおっしゃっいました。後半のブラ1は、名曲中の名曲。ブラームスがベートーヴェンの意識し、完成まで20年かかったとの有名な逸話を紹介され、開演5分前になって一旦退場。
 
定刻のほぼ19時に開演。オケの編成は14-12-10-8-6。
最初の「幻想曲とフーガ」は、元がパイプオルガン曲とは思えないほど、派手な管弦楽になっていてオープニングに相応しい盛り上がりになりました。
続く、スークの組曲「おとぎ話」。
第1曲ではコンマスの崔さんの美しいソロが冴え、第2曲はコミカルな印象を受ける明るいイメージで楽しい。第3曲では、しっとり始まりクライマックスは盛り上がって、第4曲のハッピーエンドへと繋がりました。
この曲は、スロヴァキア民謡に基づく「ラドゥースとマフレナ」の劇音楽を素材にした組曲とのことで、初めて聴きましたが、とても美しい、また機会があれば聴いてみたいと思ういい曲でした。
 
後半は、ブラームスの交響曲第1番。
僕が、この曲を聴くのは、昨年7月の秋山和慶さん指揮、日本センチュリー響のびわ湖定演()以来でしたが、昨日の演奏もとても良かったです。川瀬さんがメリハリを利かせた指揮で、オケを良く鳴らしておられたように思います。
特にすごく感動したということはなかったですが、やっぱり、こういう名曲は、半年に1度くらいは聴きたいものです。
 
演奏後、会場からは拍手万来。
休憩20分を挟み、終演21時。
感染拡大の影響もあってか、約50%の客入りでしたが、いいコンサートだったと思います。
 

余談ですが、18時30分くらいにエントランスを入った辺りで、お客さんと警備の人が大きな声で揉める声が、2階のフロアにいる僕のところまで届いてきました。どうも、入口で検温したとかしなかったとか揉めてるみたいで、警備の人に誰かが検温せずに入ったと告げたようです。で、警備の人がお客さんを呼び止めたみたいなんですが、実際は検温したことが、もぎりしていた係りの人から確認がとれ一件落着になるはずが、そこから、お客さんのほうは警備の人に「お前、謝れ!」と叫び、警備の人は「お前ってなんや。自分は検温してないと言う人がいたから確認するのが仕事なので呼び止めただけや」みたいな問答になり、結局、他のスタッフも割って入るまで大声での怒鳴り合いが収まりませんでした。警備の人が間違っていたので謝ればいいのにと思ったけど、怒鳴りあいをするに至れば、周りからしたらお客さんのほうも如何なものかという感じ。感染拡大で落ち着かないためかもしれませんが、どちらかがちょっと折れれば済む話。気分の悪い光景でした。