日常生活:喘息治療薬と女性不妊 | クイズで学ぶ不妊診療最前線~愛/AIなんだ

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これまで着床不全やPGT-A(胚染色体解析)の問題を取り上げてきました。時代は流れ、今や人工知能が診療に取り入れられるようになってきました。この大きな変革の中で、生殖医療専門医の立場から不妊症・生殖医療全般にわたって自身悩み考えながら学習していく記録です。

出典:Grzeskowiak LE et al., Asthma treatment impacts time to pregnancy: evidence from the international SCOPE study.Eur Respir J. 2018 Feb 14;51(2). pii: 1702035. doi: 10.1183/13993003.02035-2017. Print 2018 Feb.

 

豪州・アデレードから。豪州、ニュージーランド、英国、アイルランドの女性5600人を対象に、女性の気管支喘息の治療薬と妊娠の関連性について調査。

 

10%の女性が喘息を患っており、喘息でない女性よりも妊娠成立までに時間を要することが明らかになった。

 

短時間作用型リリーバー(急性発作治療薬のベータ・アゴニストと呼ばれる製剤群)を吸入している喘息女性では妊娠成立までの時間が20%長く、不妊症リスク(一年以上の妊娠不成立)が30%高かった。

 

一方、吸入コルチコステロイドのような長時間作用型コントローラーでは、このような影響は見られなかった。

 

妊娠を目指す喘息女性が治療薬を選ぶ際に、有益な情報となる結果が示されている。

 

今日の一曲:Dayton / So What 途中からどういうわけかコネチカット州出身のラーニ・ハリス・ジュニアが加入。ますます洗練されたデイトンのテクノ・モダン・ソウル!