■一人起業や小規模ビジネスを

成功させるための9つの戦略コンセプト・その1


パーフェクト・ストーリーの作成


「悩み解決型」のビジネスと言うと「人の弱みにつけ込んでいる」と言う人がいますが、それは違います。弱みや悩みにつけ込むのではなく、「自分の能力や商品や技術や経験や知識で悩んでいる人を助けてお客さんに喜んでもらえて、利益が出る」のです。「まがいものを法外な価格で売りつけるために弱みや悩みを利用する」のではありません。この点を勘違いしないでください。

 

基本となる思想は「自分の能力や商品や技術や経験や知識で悩んでいる人を助けてお客さんに喜んでもらえる。」ことです。そのために「悩み解決型」のビジネス戦略の利用に際しては次のようなパーフェクト・ストーリーを考えます。これは自分の頭の中で創る空想のストーリーです。「悩んでいるお客さんの悩みの原因を明確にして、あなたがそれを救うことによりお客さんが幸せになる。」というストーリー(物語)を自分で考えます。具体的には次の順序でストーリーを作ります。

①現状の悩み
②望む姿
③今までのトライ
④悩みを解決できない理由
⑤経済的・精神的・肉体的損失
⑥提供できる解決策
⑦あなたが望む姿


まず、見込み客は現在何について、どんな悩みを持っているのかを考えます。

これが「①現状の悩み」です。

 

次に見込み客は悩みを解決してどんな状態になりたいと思っているのかを考えます。

これは「②望む姿」です。

 

次に見込み客が今までに試した悩みの解決法を考えます。

これが「③今までのトライ」です。

 

何故、その解決法では悩みを解決できなかったのかを考えるのが「④悩みを解決できない理由」です。

 

次にその解決法を実行することによって見込み客が被った損失を考えます。

これが「⑤経済的・精神的・肉体的損失」です。

 

次にあなたが能力、商品、技術、経験、知識を使って提供できる解決策を示します。

これが「⑥提供できる解決策」です。

 

最後に見込み客にどうなって欲しいかをイメージします。

これが「⑦あなたが望む姿」です。具体例を挙げてみましょう。

 

例えば株式投資家の悩みを解決するパーフェクト・ストーリーを考えて見ましょう。

①現状の悩み→勝てない。資金が減り続けている。投資の判断基準が分からない。
②望む姿 →着実に資産を形成する。
③今までのトライ→ニュースや新聞、インターネットで企業情報を調べる。
④悩みを解決できない理由→投資銘柄の選択判断基準が分からない。投資手法を知らない。そのために、マスコミ情報を鵜呑みにするが、マーケットでは情報発表時に銘柄を仕込んでもタイミングが遅いので高値つかみになる確率が高く、利益を出すことは難しい。
⑤経済的・精神的・肉体的損失 →資金の目減り。お金を失うことによるストレス。
⑥提供できる解決策 →投資銘柄選択の基準となるファンダメンタル知識と投資のタイミングを図るテクニカル分析の知識。10年間の実戦経験。
⑦あなたが望む姿 →投資家が自分の頭で考えて、自分の責任で投資が行なえ、他の金融商品と比較して優位な資産運用が行なえる。


これらをストーリー化すると次のようになります。

 


「一般投資家は株式市場において投資の判断基準が分からないために、勝てない、資金が減り続ける、損失が拡大するといった悩みを抱えている。彼らは着実に資産を形成することを望んでおり、その実現のためにニュースや新聞、インターネットで企業情報を調べている。

 

しかし、マーケットでは情報発表時に銘柄を仕込んでもタイミングが遅いので高値つかみになる確率が高く、利益を出すことは難しい。マスコミ情報に頼らざるを得ないのは投資銘柄の選択判断基準や投資手法を知らないためである。彼らは資金の目減りにより金銭的な損失と精神的なストレスを抱えている。

 

私には投資銘柄選択の基準となるファンダメンタル分析の知識と投資のタイミングを図るテクニカル分析の知識がある。また、10年間の実戦経験から得た実戦知識もある。これを分かりやすく体系的に知識化して、彼らに提供することにより彼らの悩みを解決することができる。

 

彼らはこれにより自分の頭で考えて、自分の責任で、銘柄選択と投資のタイミングを理解することができ、今後堅実な資産の形成と運用が可能となる。」

 

いかがですか。「自分の能力や商品や技術や経験や知識を通して、悩んでいる人を助けることにより、お客さんに喜んでもらえる。」イメージが描けたと思います。

このようなストーリーに沿って、ビジネスを展開するのです。

 

スポーツでも同じですがある技や演技を完成させる場合には「理想型」をイメージして、それに現在の自分を近づけることにより、演技や技が完成します。「悩み解決型のビジネス」も同様に理想のストーリーを最初にイメージして、その理想型に現実のビジネスを近づけることが成功のポイントです。

 

このような思考を持つと悩み解決型ビジネスが社会のため人のためになるビジネスであることが理解できるはずです。