子供に物を共有させられるようになることが

親のステイタスと勘違いしている親がたくさん居るサンフランシスコでは

どうやったら、子供が物を共有できる子に育つか?と言う質問や

その方法を教えるサイトがたくさんあるので

RMに来てる親御さんたちも、そうするのが当たり前なんだろう・・・・

うちの子供には、どう躾けたら良いのだろう?と

悩んでいたそうです。


私は、自分の物に対する固執が強い子どもだったので

人と共有できるようになるまでには、時間が掛かりました。

多分、高校生になって

やっと、人に物を気持ちよく貸せるようになったと思います・・・

(あ!小学校の頃から、友達とマンガ本の交換とかはしていたなあ。)


先日、RMに体験入学の家族が2組来て、その一組を見ていました。

最初は、室内にしつらえた滑り台で、遠慮がちに滑っていた男の子でしたが

そのうち棚にあった木製の消防車を見つけ

それにやはり木製の人形を乗せて、はしごもつけて遊んでいました。

保育園で毎日のようにそれを使っている男の子がやってきて、

『それ、僕のだよ。』と言ったので

体験入学のお母さんは

『これ、今はリオが遊んでいるの。あなたの分もあるじゃない?』と言いました。

そのお母さんが棚の前に座っていたので、良く見えなかったけれど

その棚から、同じものを仕方なく出しました。

(そういう時は、大人が気を利かせて、すぐに同じものを渡せば良いのに、自分で探せば?見たいに言ったので

ちょっと、痺れを切らしそうでした・・・おばさんがどかなきゃ取れないよ!)

RMは、大學のほかの先生達も言ってる【理想】の保育園のセッティングを目指しているので

おもちゃは、同じ形で、同じ色のものを複数そろえる方針を使っています。


その後で、RMの男の子が

『僕も、人形が要るんだけど。』と言うので

『じゃあ、棚から探せば?みんながキチンと片付けないから、

今日はあちこちに散らばってるみたいだよ。』と教えると

『見つけられない、どこにもないよ!僕も人形が欲しいんだよ!』と大声を上げました。

『残念だけど、今はリオが遊んでいるから

君は自分で見つけただけの数しか使えないよ。』というと

『でも、今欲しいんだよ。この自動車の穴に入るだけの人形が欲しいの!』

『リオ、どう思う?』

『僕は、これ全部使うから。』

『リオは全部使ってるんだって。』

『人形が欲しいの!』

『あのね、ヤコブがどうしても人形が欲しいって言うので、お願いがあるんだけど

リオが使い終わったら、ヤコブに教えてあげてくれるかな?

ヤコブ、リオが使い終わったら声を掛けてくれるから、それまで今あるだけのもので、遊んでなさいね。』

『もう良いよ!』

そうして、ヤコブは別の場所に行きました。


RMでは、どんなに同じものをたくさん用意しても、絶対に物が足りないことがあります。

なぜなら、子供たちは共有しないだけではなく

使いたいだけ使って良いことになっているからです。

子供同士がなれてきたり、仲良くなると

頼まなくてもすぐに他の子供に貸して上げたりしますが

それは、子供たちの内側から芽生えさせなくてはいけません。

子供に強制することは、その子供の気持ちを無視するということだからです。

突然、リオの周りから子供が消えたので、お母さんにお伝えしました。

RMでは、おもちゃを共有させませんので、今の対応は適切でしたと。