いつしかgleeは僕にとって特別なドラマになっていた。
それは、僕だけではなかった。ハンディキャップを持つ若者や劣等生、性的マイノリティー、日本では不思議な事にかなり若年のティーンエイジャーに支持を得たようだ。
gleeのコンサートツアームービー(アメリカでTVドラマからこういう企画が生まれるのは普通ではない)は一風変わった創りになっている。gleeによって勇気を得たハンディキャップやマイノリティー達の活躍がコンサートの合間に挿入され、少数派の力強さを表現してgleeのメッセージをよりはっきりと伝えている。

ドラマの中では下半身付随の青年、性的マイノリティー、吃りのアジアン少女、10代で妊娠してしまうチアリーダーがgleeの舞台で歌の力を武器に所狭しと活躍し、自分達の気持ちを最高のエンターテインメントにしてしまう。

たとえばケヴィン・マクヘイル演じる下半身付随のガリ勉アーティーが自分の寂しさを歌うオープニングはとてもお洒落でセクシーに仕上がっていたし、コーリーモンティース演じるフィンは彼女を妊娠させた気まずさ(実は妊娠させたと相手に騙されている)を誤魔化すために父親の前で子供産まれた喜びの唄をキュートに唄い、父親に激怒されたり、レイチェル ベリーはglee顧問のシュー先生と「エンドレス ラブ」をデュエットしてるうちに完全に先生に恋しちゃうなど・・・どこをどうひっくり返しても日本のダサいセンスでは出て来ない最高にファンキーな歌の使い方。そのクセ高校生らしい素直さが全編に溢れている。観ていると素直に嬉しくなっていく。

何度見ても心震えるシーンがある。「イマジン」を聴覚障害の高校生達が手話で歌う。はじめは何処か小馬鹿にしていたglee部員達が次第に感動して一緒に歌い出す。「イマジン」がまるでこの子達のオリジナル曲であるかの様な錯覚すら起こる。製作者達の魂の入れ方が半端ない。
シーズン3を過ぎた辺りだっただろうかFOX社長が「gleeは我が社を代表する作品」だと言った。異例の事だ。アメリカンエンターテインメントを代表するFOX社長の発言である。「gleeはアメリカを代表する作品」と言ってもいい。


Imagine there's no Heaven
It's easy if you try
No Hell below us
Above us only sky 
Imagine all the people 
Living for today...

Imagine there's no countries 
It isn't hard to do
Nothing to kill or die for
And no religion too 
Imagine all the people
Living life in peace

You may say I'm a dreamer
But I'm not the only one
I hope someday you'll join us 
And the world will be as one 

Imagine no possessions 
I wonder if you can 
No need for greed or hunger 
A brotherhood of man
Imagine all the people
Sharing all the world

You may say I'm a dreamer 
But I'm not the only one 
I hope someday you'll join us 
And the world will live as one 
想像してごらん 天国なんて無いんだと
ほら、簡単でしょう?
地面の下に地獄なんて無いし
僕たちの上には ただ空があるだけ
さあ想像してごらん みんなが
ただ今を生きているって...

想像してごらん 国なんて無いんだと
そんなに難しくないでしょう?
殺す理由も死ぬ理由も無く
そして宗教も無い
さあ想像してごらん みんなが
ただ平和に生きているって...

僕のことを夢想家だと言うかもしれないね
でも僕一人じゃないはず
いつかあなたもみんな仲間になって
きっと世界はひとつになるんだ

想像してごらん 何も所有しないって
あなたなら出来ると思うよ
欲張ったり飢えることも無い
人はみんな兄弟なんだって
想像してごらん みんなが
世界を分かち合うんだって...

僕のことを夢想家だと言うかもしれないね
でも僕一人じゃないはず
いつかあなたもみんな仲間になって
そして世界はきっとひとつになるんだ