11月2日 こどもがアートに出合うミラクルワークショップ(アルテ・プラーサ主催)の報告です。(長文です!)

 

 

 

 

私がOHPを初めて体験したのは2010年でした。

自分の構築した世界に実際に入ると、まるで手の中に入ったような不思議な感覚に。

非現実と現実が交錯する感覚と、OHPの物質的な奥行き感や影、アナログの温かみに感動しました。

その後、2014年くらいから、毎年、すこしづつ試行錯誤を続けています。

 

今回、「ミラクル」というお題に、このOHPをつかったワークをしたいなぁと思いました。

そして、一緒にこの企画を担うことになったのは画家の佐野弘翔さん。

主にクレヨンを扱われる佐野さんにOPPシートを提案。OHPの上に投影することで、色や形の変容を楽しめるし、佐野さんのワークの特徴も、子ども達と十二分に楽しめる素材だとひらめきました。これは、大変よかったと思っています。

アルテさんの方で、以前の講座(鈴木光男先生の講座でした!)で扱ったことのある素材だったこともあり、そのつながりも偶然でしたが、皆さんの経験知としてはよい機会になったのではないでしょうか。

 

 

OHPに投影するための素材をラミネートし、出来上がったシートを投影すると、子ども達は素材の影や、予想に反した造形に、興味を寄せ、繰り返し制作していました。

 

 

 

一方、佐野さんのクレヨンワークでは、大人も一緒になって、走りながら線を描いたり、指の間にクレヨンをはさんで描いたり、身体丸ごとで描くような勢いが次々とOPPシートや紙の上に定着していきました。

 

 

 

あるお子さんがビニール人形をOHPで投影したことがきっかけで、道具や素材を置いてその変化を大人も一緒になって実験する様子もみられました。

 

 

 

 

 

 

 

 

徐々にクレヨンワークの影と様々な形が交錯する空間が生まれてきました。

 

 

また、クレヨンワークと行き来していた子に、紐をつかった線の要素が次々に現れ、クレヨンの線から展開されていることがよくわかりました。

子ども達の中で、二つの異なった要素の造形を行き来することで、生まれた形や素材に対する変化が現れていました。

 

 

 

 

 

また、丁寧に素材と向き合い、ゆっくりひとつひとつ確かめるように配置した素材をラミネートした途端、さっとOHPに向かった少女。星をみるように、自らの創った世界を目で追う横顔。とても静かな女の子でしたが、彼女の心の動きに感動しました。

 

 

 

 

創ったり、描いたり、OHPに映し出されたイリュージョンと現実を行き来するなかで、子ども達の中で生まれてきた様々な物語。

その物語をもっとOHPへの投影やOPPシートの扱いに反映・展開できるように、サポートできればよかったなぁと、私自身はその点をまた、課題として、持ち帰らせていただきました

。何か、壮大な世界がうまれつつあったような、その源泉に立ち会ったような感覚です。

子ども達の創造性に触れた…それが自分にとってはミラクルだったと思っています。

 

 

そして、あるお母さんが、「小学校では、自由に絵が描けないのに、ここでは全く違っていて、感動しました。記念にこの作品を持って帰りたいです。」とお話くださりました。これもまたミラクルでした。

 

 

現れた事象の意味を考える・捉える。それは、ワークショップの場合、一人ですることでは、決してないと思いますので、私のみた風景もまた皆さんに投げたいと思います。その中で、今回のワークの意味が広がるのでは?と思います。そして、そこに、もちろんその参加されたお子さんの感想やその後も聞ければ最高ですね。答えはありませんが、私は、また自分が出会う子ども達と一緒に共有していこうと思います。

 

最後に、このような機会を与えてくださったアルテ・プラーサさん、青木明子さん、佐野弘翔さん、忙しい中駆けつけてくれた3人のサポートスタッフ、そして、参加してくれた子ども達に、感謝したいと思います。