バッグは革の面積を多く使うのでちょっとの差が大きなものになります。
それは革だけではなく縫製もです。
エルメスが先陣を切ったかどうかは別としてマットな質感のトリヨンクレマンスは別名ドイツシュリンクとされ、多くのブランドで採用が進み、普及してきましたが原材料高騰や環境問題の影響もあり、採用したくてもできないブランドが多くなりました。
結果としてそれに似せたようなシボ感のある革が登場してきました。
多くの場合・・・
①艶感がありすぎる
②どう考えても質感が違い過ぎる、繊維の密度が低い
③ハリ感のない風合い
↑こんな革を用いた製品が溢れています。
上記の1つだけ満たしても質が・・・ですが、すべて満たすと目も当手られないと思ってしまいます。
結局のところ、真似するにしても中途半端な真似方はどっちつかずになると思っています。
そんなことが容易にわかってしまう製品を見ると複雑な気持ちになるのです。インポートのブランドでも結構そういった革の製品があるように思えます。
それならば私がお気に入りのファーロクラシックのような全く別のアプローチの革を使用した方がオリジナリティがあって良いと思います。
ファーロクラシックのバッグに用いている革はイタリア製の革でシボは浅く入っているのですが、適度なハリ感とふんわり感があるのでバッグにしたときの独特のふんわり感が素晴らしいのです。
これは上質とは何か、そして独自の表現力が高いブランドにしかできない特技なのです。