消費税廃止であれ、社保料全額国庫負担化であれ、BIであれ、所得UP政策こそが最良の物価高対策であ | うずらのブログ

うずらのブログ

積極的な財政金融政策による豊かで成長力に満ちた社会を目指します

今回の参院選の焦点は「物価高対策」になりそうだが、主要政党の公約があまりにもボヤっとし過ぎていてお話にならない。


物価高対策の要は「国民の所得高対策(=収入増加策+負担軽減策)」であるべきだ。
しかし、その主軸となる「消費税廃止+社保料全額国庫負担化+BI導入」に関する各党の公約を見渡しても、せいぜい、れいわが消費税廃止を掲げているのと、国民民主が“給料が上がる経済”を掲げて一人10万円のインフレ手当(給付金)を標榜しているのが目立つくらいで、あとは期間限定の消費税率引き下げや最低賃金UPを口にしている程度にとどまる。

中でも最悪なのは自民・公明の政権党で、「新しい資本主義」だの、「人への投資」だの、「生活困窮世帯への住宅手当」だのと、フワついた言葉を並べるだけで国民の窮乏ぶりをまったく理解せず、国難級の需要停滞に対する危機感もまったく感じられない。

特に、自民党の物価高対策に対する他人事や無関心ぶりは目に余る。


彼らは、「貯蓄から投資への教育強化で金融資産を増やす」、「ガソリン卸売業者への補助金のおかげで市中価格は170円台に抑えられている」、「政府の努力により輸入小麦粉の価格を2-3割高に抑え込んでいる」などと寝ぼけたことを抜かすだけで、“国民に直接貨幣を供与する(BI・給付金)”、あるいは、“政府が国民から徴収する負担を減らす(税負担や社保負担軽減)”政策を忌み嫌い、そこには絶対に触れようとしない。

それに比べてアメリカでは、バイデン大統領が連邦議会に対してガソリンや軽油への国からの課税を9月末までの3カ月間免除するよう要求している。
このスピード感の違いに呆然とさせられるが、長年政権に居座る責任与党として、せめて消費税の一時凍結やガソリン税廃止くらい言えぬのか?と首を傾げざるを得ない。

自公両党をはじめ、立憲や維新などの主要与野党がこぞって、「政府から国民への直接的な貨幣供与政策」を毛嫌いし、改革だの変革だのと屁のツッパリにもならない空論に逃げようとする様を見るにつけ、我が国の衰退はすでに覆しようのない既定路線だと暗澹たる気分になる。

「人への投資」という御旗を掲げるなら、“人=国民”に思い切った額の貨幣を供与すればよいだけの話だ。
おカネを直接与える以上に有用かつ即効性に優れた投資は他にあるまい。

だが、政治家や官僚の思考だけが惚けているのではなく、一票を投じる国民一人一人の経済常識や知識が一向に改まらないことこそが最大の問題なのだ。

昨今の物価高に耐えかねた国民から「消費税こそ喫緊の物価高対策だ」という声が上がり始めたが、参院選公示後の選挙運動でれいわが消費税廃止を訴えたなんていうニュースのコメ欄を見ると、
「こういうポピュリズムが結果として国を戦争に導くことは、歴史が証明しています。財政の肥大化が極端なインフレ不況をもたらし、東北地方の深刻な貧困を生み出し、その打開策もあり、軍部の大陸への進出に道を開くこととなった過去を忘れてはいけません」
「消費税廃止には無理がある。廃止すれば庶民の購買意欲が湧いて景気が良くなるって言うのが、れいわ山本氏の考え方のようだが、それだけで、消費税以上に税収があがるとは思えない。法人税をあげれば、法人の多くは海外へ拠点を移す」
「お金を刷って経済対策できるなら、世界中に貧困国はないはずだが。南米の産油国ベネズエラは原油価格が下がった時、財政補填のためお金をたくさん印刷した。結果、すごいインフレを起こした」
などといった的外れな妄言が沸いている。

筆者は、れいわの安保やエネルギー政策にはまったく同意できないが、消費税廃止や奨学金返済免除などの積極財政を堂々と訴える姿勢だけは評価している。(というか、積極財政をきちんと標榜しているのがれいわや国民民主(の一部)くらいしかない現状にウンザリしている…)

それはさておき、「積極財政=ポピュリズム=軍国化」なんていう極左好みの幻覚に囚われた馬鹿者は、世界恐慌や昭和恐慌、松方デフレ、平成・令和大不況をもたらしたデフレ不況(需要不足型不況)の恐ろしさを学ぶべきだ。

財政の肥大化やインフレが軍国化や戦争の引き金になるというのなら、高度成長期や狂乱物価を経験した我が国は、昭和の爛熟期に他国への戦争を仕掛けていたはずだが、そんな史実は何処にも残っていない。(軍国化したほうが、中韓鮮の下種どものパワーが削がれて東アジアは今より平和だったかもしれないけど…)

また、法人税や所得税の税率を上げると、大企業や金持ちが海外に逃げてしまうという言い訳もよく聞くが、そんなものは飲み屋の駄弁り話レベルの愚論に過ぎない。

それが本当なら、法人税率が40%を超え、所得税の最高税率が88%にもなっていた昭和期に、我が国から大企業や金持ちがこぞって逃げ出していたはずだが?

他人の倍くらいしか働いていないくせに、一般労働者の数十倍もの所得をふんだくっておいて、所得税が高すぎるなどと文句を言う輩は我が国に不要である。
その程度の人材の代わりはいくらでもいるから、グダグダ文句を言うごみ屑は好きなだけ海外に放り出せばよい。

それは大企業とて同じことで、トヨタであれソニーであれ、ただでさえ低すぎる法人税率に甘えたうえに消費税の戻し益税を懐に入れているくせに、ろくに給料を上げず、下請けいじめに執心する企業など日本には要らない。

どうぞ好きなだけ海外に出ていけばよい。
出ていった先で日本レベルの物品調達システムやロジスティックスを構築できれば良いが、そう上手くはいくまい。

さらに、「おカネを刷ってもインフレになるだけ」という幼稚な主張に至っては呆れるよりほかない。
“お前の脳内は、いったい何時代で止まっているのか?”と侮蔑の念を抱かざるを得ない。

モノやサービスの供給が需要量(=消費のスピード)に追い付かず、悪性なインフレを惹き起こしていたのは、せいぜい戦後間もない混乱期までの話で、狂乱物価の1970年代でも、トイレットペーパーが足りない、物価上昇率が20%になったと散々大騒ぎしたが、ふたを開けてみれば所得増加率はそれを凌駕する勢いで伸び、当時の国民は豊かになれこそすれ、インフレ不況とやらで困窮することはなかった。

つまり、石油価格を中心とするコストプッシュ型インフレに対して、当時の政府は積極財政策による所得UPを起点とする需要活性化→国内供給力の強靭化という王道の政策により、一時的な物価上昇を見事に乗り越えたのだ。

巷には「国内にはろくな生産力が残っていないから、政府がカネを配っても悪いインフレになるだけ」という知的レベルを疑われるような愚論を吐く輩もいる。

そういった連中は、いまだに「日本は加工貿易国家」、「日本は輸出大国」という昭和の教科書に毒され、脳内アップデートが止まったままの時代遅れな思考の持ち主だろう。

経済統計も見ても、実生活での買い物やビジネスシーンから敷衍しても解ることだが、我が国は巨大な内需に支えられた内需主導型経済国家であり、内需刺激策は国内の供給力強化に直結する、非常にバランスのとれた経済構造をしており、貨幣を増産してでも所得増加策や需要刺激策を採る有用性は極めて高い。

加工貿易国家論に囚われた連中は、「メイド・イン・ジャパン製品が見当たらない。買い物をしても輸入品が増えて外国を儲けさせるだけ」と嘆くが、海外から安い原材料を入手し、そこに大きな付加価値を乗せて商売をするという形態は、洋の東西を問わず普通に行われており、メイド・イン・ジャパンでなければ日本企業に利益が残らないなんてことにはならない。

そんなにメイド・イン・ジャパンに固執したいのなら、企業が国内生産に利を見出せるよう、国内の需要環境改善に寄与する積極財政策や政府から国民への貨幣供与策に賛同すべきではないか?