これは造影CTをやる直前に歩いた山。


上武稜線を歩きました。埼玉県秩父市(旧大滝村)と群馬県上野村の県境です。
近くは何度か来ているんですが、歩いていなかった場所をつなぎました。
3つの峠を通って両神山から連なる赤岩岳まで往復です。

この辺りは上野村側の秘峰の雰囲気と、秩父側は両神山と秩父鉱山の郷愁を誘う雰囲気が残っていて好きです。
紅葉イチョウ



10/25

上野村の奥名郷と言う集落の先、林道上野大滝線で天丸トンネルまで行きました。

埼玉側は去年の台風で道が壊れて通行止め。通れるのは群馬側だけ。
なので、通る人も居らず、道は落石や落葉がずいぶんありました。

トンネルを抜けると埼玉側へは車の侵入はできない。


少し先の山吹トンネルまで歩いて行き、トンネル横から踏み跡を追って尾根へ上がる。


まずひとつめの峠。山吹峠の石宮。

この山ノ神は「六助」とも言うらしい。みやま文庫の「群馬の峠」には、六助峠、所ノ沢峠(しょのさわとうげ)の別名で載ってました。

尾根を歩いてすぐ、色付いた葉の向こうに秩父の山並みを見る。


尾根上には折られた枝がたくさん散乱。これについては後で…。


前回の茂倉岳でも見かけたミズゴケの紅葉。


鋭鋒の宗四郎山へ到着。かなり急な登りでした。

この山頂からの眺めはとてもイイです。

宗四郎山の下りで紅葉の向こうに大ナゲシや赤岩岳を見る。

右背後に切れて高くなっているのが両神山。

宗四郎山の下りでもすぐ頭上に…。


コケの上に落ちているとより秋らしい。京都みたい。


こんな感じの尾根道をずっと。

六助の頭と呼ばれるピークは南側の踏み跡で巻きました。

ふたつめの峠、雁掛峠の石宮。

この峠を越す道は昭和40年代にはすでに消失していたようです。

少し早めでしたが、尾根道の紅葉はキレイなところも。


ここがみっつめの峠。赤岩峠。

横にある木の根は「肛門」と呼ばれてます。見たまんまです。

爆  笑

大ナゲシと赤岩岳両方行くと疲れちゃうんで、赤岩岳の往復にしました。
展望が良いのは大ナゲシ、紅葉がより華やかなのは赤岩岳です。

赤岩岳へ登る途中の岩棚から眺める大ナゲシ。


同じ場所から西上州の山々。

一番背後の山並みが赤久縄山や御荷鉾山の連山です。

赤岩岳の途中で歩いてきた尾根を眺める。

やや右奥の黒く見える三角が宗四郎山。

赤岩岳の山頂。ここの山頂も紅葉はきれいです。


山頂から大ナゲシ方面を望む。


これは山頂から西の方角の遠望。

真ん中一番奥が少し前に登った佐久の御座山。その御座山を挟んで右奥が蓼科山なのど北八ヶ岳。左背後が赤岳などの南八ヶ岳。御座山の手前にこんもり黒く見えているのが帳付山。左手前の三角が宗四郎山。宗四郎山から尾根伝いに右へ焼山、倉門山、左へ折り返して帳付。
手前から逆くの字に埼玉群馬県境の尾根が続きます。

誰も居ない山頂でひとりごはんを食べてから来た道を戻る。おにぎり

赤岩岳の紅葉。



この辺りでは一番赤が華やかなところです。

赤岩峠を過ぎて振り返って眺める赤岩岳。

登るときは左の方から登ります。見た目すごいですが北側の岩尾根から道が付いてます。

赤岩岳の右背後のギザギザは両神山。

初めてみると両神山の山頂はどこ?ってなります。
真ん中やや左のわずかに他より高いところが山頂ですよ。
(真ん中付近の手前に尾根が下りているトンガリのところではないです。)

大きなブナの木の横を通って。


日に照らされて黄金色がキラキラしてました。キラキラ


これは小さな動物が住めそうな穴ですね。

中にはキノコが生えてました。きのこ

立派なブナの木。先に横を通ったブナとは別の木。


こんな山奥にウニが居ましたよー。栗栗


県境稜線の秩父側はカラマツが多いです。


宗四郎山への上り手前の鹿ネットの続く所は秩父側が見渡せます。
ヒダのように続く秩父の山並み。

たぶん一番背後のこんもりなだらかな山容の山は三宝山です。

宗四郎山の岩場で振り返って眺める両神山方面。

左のトンガリが大ナゲシ、真ん中やや左の岩山が赤岩岳。


尾根上にたくさん枝が落ちていたのは…。


これが原因。



熊棚。くま

ミズナラの枝が多く落ちてました。彼らは枝の折り方は雑なんですけど、ドングリの食べ方は繊細なんです。

キレイに笠は残して実だけ上手く取るんです。

山吹トンネルの横から足跡と栗を食べた跡が尾根上へ続いてました。フンもいくつかありました。フンは栗を食べた後のものでした。山吹トンネル付近から宗四郎山はクマの痕跡が多かったです。


無事に山吹トンネルへ下りてきました。


山吹トンネルの入り口には大きなスズメバチの巣が。ハチ

ハチが出入りしているのが見えたので現役の巣です。刺激しないように静かに通りました。

山吹トンネルを抜けて山吹橋から眺めた宗四郎山。

真ん中のトンガリが宗四郎。




この日はどこかの山頂を目指すより、どちらかと言えば峠を結びたかったんです。紅葉
雁掛峠と赤岩峠と言うのは、秩父鉱山が全盛の時代にたくさんの人が行き交った峠で、生活路でもありました。両神山の西側に大きな鉱山街があったことはあまり知られてません。志賀坂峠の舗装路ができるまでは、赤岩峠や雁掛峠を越えていたそうです。
赤岩岳は、鉱山街の背後にそびえるシンボル的な山だったそうで、赤岩や六助、大黒の名はすべて鉱床の名前でもあります。ちなみに赤岩岳の辺りのことを道伸窪と呼ぶそうです。

赤岩岳はなぜ赤岩の名前になったのだろう…と、ふと気になりました。

近くの鉱床が赤いのか?西日を受けて山の岩肌が赤く見えるのか?それとも北側の岩壁が真っ赤に紅葉するからなのか?…。
ちょっと興味のあるところ。鉱山街にかつて住んでいた人なら山名由来を知っているかもしれない。


話は変わって最近、山へ行くとその土地の古くからある和菓子屋さんへ寄って、お菓子を買って帰るのにハマってます。この日は帰りがけに万場の宿場に古くからある和菓子屋さんで買って帰りました。
秋だから栗のお菓子をいくつか選んで帰りました。食欲の秋ってことで~。お団子


(ついつい写真貼りすぎだな…)