デヴィッド・ヒューソン著『死者の季節』 | こばじぃのブログ

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三軒茶屋から山梨県上野原に転居した【ぢぢぃ】のアレコレ

2022/6/1:サイドバーに、
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2013年1月30日の我がブログで、デヴィッド・ヒューソン著『聖なる比率』について書いた。
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で、この時は『風が吹くと桶屋が…』式連想ゲームのように、
スティーリー・ダン(Steely Dan)

→ ジェフ・スカンク・バクスター(Jeff "Skunk" Baxter)

→ キース・エマーソンと、なぜか音楽関係が繋がった。




そして、このデヴィッド・ヒューソンという作家。

意識して入手した訳でもないのに他にも読んでいる。


それが『ヴェネツィアの悪魔』
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若き天才バイオリニストの死と墓から消えたガルネリの謎。

すべては18世紀、一人の少年の恋からはじまった。

歴史と音楽と謎が織りなす、壮大な物語。

水の都ヴェネツィア。

10年前に殺害された美貌のバイオリニストの墓から、

遺体とともに埋葬されたガルネリのバイオリンが盗まれるという事件が起こった。

それから3ヵ月後。

ヴェネツィアの骨董商スカッキの館に、

夏の間だけ資料整理のアルバイトとしてやってきたイギリスの青年ダニエルは、

館の地下で古い作曲者不詳の楽譜を発見する。

消えたガルネリと楽譜にまつわる謎が、ダニエルを18世紀に起こった悲劇へと誘う……。

歴史と音楽が紡ぐ幻想的なミステリー


ねっ、オイラの好きそうな小説でしょう。




そして今回の『死者の季節』
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表紙は宗教画?で飾られ、

裏表紙の内容紹介には、

ヴァチカン図書館にひとりの男が乱入し、

衛兵に射殺された。殺される直前、

男は図書館にいた女性の前で手にしていた人間の生皮を広げ、

「聖バルトロメオ」という言葉を残した。

事件を知った刑事コスタは、

ヴァチカンがローマ市警の管轄外であるにもかかわらず、

男の残した言葉に従い、サン・バルトロメオ教会へ向かう。

そこで彼が目にしたものは、全身の皮を剥がれた死体―

そして、凄惨な連続殺人事件の幕が開けた…。

(ここまでが上巻。以下は下巻)

ローマで続く連続殺人の被害者は

皆、カトリックの殉教者たちと同様の死を迎えていた。

事件の解決に向け、刑事コスタは相棒のロッシと奔走する。

だが、再び陰惨な殺人事件が起きた。

今回の犠牲者が迎えたのは、

カラヴァッジョの宗教画にある聖ヨハネそのままの最期。

犯人の目的はいったい何なのか?

カラヴァッジョの絵が伝えようとしているものは?

捜査を進めるコスタを待ち受けていたのは、恐るべき真実と悲劇だった。


舞台はローマとヴァチカン市国だ。

だからなのかどうか知らないが、

目次より前にローマの市街図が掲載されている。
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オイラの拙い経験によると、

こういった地図の類が小説を読む上で役に立ったことはない。


ローマに行った事がある、または住んでいた(いる)人達なら

「あぁ、そうだったなぁ。ここにはこんなのが…」と、思い出にふけったり、

「そうか、ここにこれが有ったんだ。次に行った時には…」などと考えるのかもしれないが、

行った事もなければ、行く予定もまるでない身にとっては「何のため?」と疑問に思う。



小説の内容は?というと、

そう、イマイチ歯切れが良くない。


殺人が起き、宗教画との関係が取り沙汰され…

が…、どうも良く解らない。


ヒョットすると電車の中で居眠りしながら読んでいた所に何かあったのかもしれないが、

最後まで読んでも、その必然性は不明のままだった。




じゃ、この小説はNGだったの?って?

いや、そうではない。


再び、“舞台はバチカン”

何かと話題に上るし、気になる国である。


そう、バチカン市国。
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バチカン市国(Vatican City、仏: Cite du Vatican)は、ユネスコの世界遺産のひとつ。

イタリア・ローマにある世界最小の国家バチカンの国土全域が世界遺産として登録されている。

カトリックの総本山で、国土面積は世界最小、人口も千人に満たない。


サン・ピエトロ広場も出て来る。
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若かりし頃は「行ってみたいな、よその国」なんて考えていたが、

いざ隠居して時間が出来ると、

物欲も無くなるし、“よその国”よりも“自分の国”の方が気になってくるし、

先立つ物は無くなってしまい…

結局のところ、バチカンには行かないだろう。



で、ついでに調べた。


この辺りって、南ヨーロッパなの?

それとも南東ヨーロッパ?


東南ヨーロッパ、または南東ヨーロッパは、ヨーロッパ南東部の地域である。


えっ?バカにしてんの?このWikipedia。

そんな事は誰にでもわかるでしょうよっ。
(まぁ、もっと情報は続いているけどねっ)



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イタリアの東のアドリア海の、更に東が“南東(または東南)ヨーロッパ”である。


この地図を見ると“○○紛争”という文字を思い出すが、

オイラには

・ ハンガリーといえば、ブラームス『ハンガリー舞曲5番』

・ クロアチアといえば、Maksimという名のピアニストの生まれ故郷

・ セルビアといえば、ロッシーニの『歌劇セルビアの理髪師』

・ ブルガリアといえば、7拍子とか9拍子の、変拍子の国
などと、音楽にばかり繋がる。



などとブログを書いていたら

バチカン銀行 事務局長更迭 資金洗浄に関連か

なんていうニュースが届いた。(タイムリーというか…)


マネーロンダリングとのかかわりが指摘されてきたバチカン銀行で、

幹部2人が1日、辞任に追い込まれた。

フランシスコ法王が経営の透明化に乗り出す中、

事実上の更迭とみられる。


昔はスイス。その後はケイマン諸島。

そして今ではバチカン銀行がマネーロンダリング(資金洗浄)の舞台になっている。




さて、遅ればせながら小説の本文から、

…プリンタで打ち出したデスクの上の用紙をみつめ、

そこに書かれたものを読みあげた。

  セント・アイブスへ行く途中

  わたしは七人の妻を持つ男とすれちがった。

  どの妻も袋を七つ持ち、

  どの袋にも猫が七匹入っていて、

  どの猫も子猫を七匹連れていた。

  子猫、猫、袋、妻、

  セント・アイブスへ行くのは全部でどれだけ?

(中略)

「なぞなぞだぞ。答えは?」

コスタはメモ帳に数字をいくつか走り書きした。

「妻が七人。袋が49個。猫が343匹。

子猫が2401匹。合計2800」

(チョットだけ略)

「きみにはなぞなぞが理解できなかったという意味になる。

多大な労力を浪費しながら、出された問いに正解していない。

(以下略)


有名なナゾナゾなのに、またしてもやられてしまった。


オッチョコチョイで早とちりの激しいオイラの性格が暴露されてしまった。


ここで正解は出さないが、ヒントは太字の4行目だ。

たまには(失礼)自分で考えよう。


老人は言う

金は努力すれば手に入る。

自分で稼ぐことができる。

幸福は、わしの経験からいうと、

他人のところからしかやってこない…

うーん、含蓄のある言葉だ。



デヴィッド・ヒューソンの小説は、

バチカンを含めたローマの事や、

キリスト教、なかでもカトリックの事、

そして教会に関しては、もの凄くためになる事が書かれているが、

日本人にとっては解り辛い事も多い。




ダメだっ、またしてもウダウダになってしまった。


これって作家のせいだろうか、それともオイラのせい?


何れにしろ、もう1冊未読のヒューソンがあるが、どうしようかなぁ♪